18歳女子学生に飲酒させたなどと一部週刊誌に報じられた自民党の吉川赳衆院議員(40=比例東海)の自民党離党から一夜明けた11日、地元の静岡県富士市の事務所では早急な対応に追われた。

同事務所担当者も「本当にバカなことをしました」と無念の表情。党本部と相談しながら謝罪や事実関係を説明する本人の会見などの対応も検討中だと言う。「応援してくれている方々にも申し訳ないですし、とにかく今は選挙前でもあるので(静岡選挙区で自民党公認の)若林(洋平)さんにご迷惑がかからないように…。2人並んだポスターもたくさんあるので、今日、明日はそのポスターの撤去作業をやらないといけない」。午前中から関係者が複数台の車に分かれ、掲示してあるポスターを撤去してまわった。事務所に残った関係者は、張ってあった本人のポスター、のぼり、看板、自民党の垂れ幕などの片付け作業。午後には外からは吉川事務所と分からないほどに様変わりしていた。

今月22日告示、7月10日投開票が有力視される参院選まで、あと2週間弱と迫っている。昨年10月に岸田政権発足後、自民党の国会議員の不祥事による離党は初めて。吉川氏の対応次第では、静岡選挙区で自民党公認候補となっている若林洋平氏(50)への影響も懸念される。

JR富士駅近くの商店街で買い物中の60代男性は「すべてが事実であれば、離党で済むのだろうか。人間として悪質ですし、個人的には議員を続けるべきではないと思う。自分から決断してほしい」。70代女性も「静岡県の国会議員さんは、女性問題がけっこう多いですよね。彼も若い政治家で期待していたのですが、プレーボーイぶりは政治で生かしてほしかった」とあきれた表情で苦言を呈した。