EXILEのフィジカルトレーナー、吉田輝幸氏が、正しい体の使い方を伝授する「EXILEエクササイズ」。

 第9回は、日刊スポーツ編集局文化社会部のホープ、細江純平記者の投球フォーム改善です。愛工大名電のエースとしてアイドル的存在だった(自称)という細江記者ですが、吉田氏に投球フォームを駄目出しされ、プライドはずたずた。フォーム改善を決意し、お尻の筋肉の使い方など、過酷な改善トレーニングに挑みました。結果はいかに…。

 前回、吉田氏に投球フォームを「完全にアウトな投げ方」と駄目出しされ、言葉を失った細江記者。甲子園球児のプライドを打ち砕かれた形ですが、そこでくじけないのがフレッシュな細江記者の持ち味です。吉田氏に正しい体の使い方でNGを出され、その原因として尻が使えてないと指摘されました。まずは尻の筋肉を使えるようにするトレーニング「ヒップリフト」に挑戦です。

 吉田氏

 お尻が使えてないのを少しずつ教育していけばいい。それでは上向きで。ぐぐっとお尻を締めて。腹にも力を入れて下さい。

 右足は難なく上がる細江記者ですが、左足に移行すると途端に苦痛の表情に。

 細江記者

 こっち(左)駄目ですね。全然力が入らない。

 吉田氏

 ピッチャーだったら最悪のパターンですね。特に左投げで左足の中殿筋(股関節の外転筋)が使えてないのは最悪。左投げであれば左足でバランスを取ります。この時に横ぶれをしなくするのが中殿筋。この筋肉は二足歩行する人間にしかない筋肉です。細江記者は中殿筋が使えてないから、投げる時に左にぶれる。真っすぐに保とうとするだけで無駄な労力を使ってしまいます。

 細江記者

 投げた時、(左足で)こういう(地面を掘ったような)跡が残るじゃないですか。自分はポンと跳ねちゃうから、残らないんです。

 吉田氏

 中殿筋が使えてないから、長く、ぐぐっと押せてないんです。純粋にひざの曲げ伸ばしだけで投げてるから、骨盤が回りにくくなってる。ピョンと跳ねて、重心が移動してしまっています。

 ここで、吉田氏の熱血トレーニングが加速します。

 吉田氏

 はい、もっとぐぐっと、お尻に力を入れて。まだ(力が)抜けてる、抜けてる。はい、もっともっと。ポイントは、ちゃんとお尻に力を入れているかどうか。とにかく、お尻をキュッと締めながら上げていくことが重要です。

 過酷な改善トレーニングは10分以上も続き、細江記者は汗びっしょり。

 吉田氏

 だいぶお尻に力が入るようになりましたね。

 第9回<2>につづく。【取材・構成=山田準】