EXILEのフィジカルトレーナー、吉田輝幸氏が正しい体の使い方を伝授する「EXILEエクササイズ」。第40回のテーマは「肩甲骨の改善プログラム」です。腕を動かすのに必要不可欠なのが肩甲骨。「四十肩」や「五十肩」になるのは、ここを正しく使えず、首や肩など周囲の筋肉を無理に使ってしまうことが原因の1つです。改善プログラムで、しなやかな腕の振りを取り戻しましょう。

 肩甲骨は本来、前後左右に自在にスライドして多方面に動くもの。それが、使わないでいると、さび付いた機械のように動かなくなってしまいます。

 (1)チェスト・モビリティー

 肩甲骨を内側に閉じるストレッチ。インナーマッスルをしっかりと伸ばして腕の可動域を広げるトレ

 吉田氏

 背筋をまっすぐにして、足を前後に開きます。手のひらを上に向け、両腕を肩の高さで前方に伸ばしてそろえます(写真1)。肩甲骨を内側に寄せながら両腕を水平に開きます。この時、手のひらは上で背筋はしっかりと伸ばしたまま(写真2)。腕を開く時に首をすくめてはいけません(写真3)。肩甲骨が動きにくくなります。手の動きを支配しているのは肩甲骨。手が上がるのも、肩甲骨が上にスライドしているから。首や肩の筋肉を使って腕を動かすこともできます。でも、「四十肩」や「五十肩」は肩甲骨が動かずに、周囲の小さな筋肉を無理に使っていることで手が上がらなくなります。つまり、肩甲骨の機能不全。このストレッチを通じて「肩甲骨から腕を開く」という感覚をつかみましょう。

 第40回<2>につづく。【取材・構成=松本久】

 [2014年7月11日17時2分](2)手のひらを上に向け両腕を水平に開きます(3)腕を開く時に首をすくめてはいけません