EXILEのフィジカルトレーナー、吉田輝幸氏が正しい体の使い方を伝授する「EXILEエクササイズ」。第42回は「肩こり改善プログラム」がテーマです。肩こりの原因の1つに、肩甲骨の代わりに首や肩の筋肉を使っていることがあります。肩甲骨の正しい動きを意識して、肩周りのインナーマッスルを使えるようにしましょう。そうすれば自然と肩こりも改善されます。

 ◆インターナル/アウターナル

 肩関節の運動軸を安定させるトレーニング。内旋と外旋の動きを同時に行う

 吉田氏

 立位になって両足は腰幅。両手を肩の高さで左右に大きく伸ばします。この時に片手を内側、反対の手を外側に絞ります(写真8)。ぞうきんを絞るイメージでやってみてください。立っている体の軸はまっすぐです。軸がぶれてはいけません(写真9)。左右のひねりを逆にするパターンでもやります。腕の先だけではなくて、肩の付け根から回しましょう。インピンジメント(ぶつかり合う)症候群という言葉を聞いたことがありますか?

 野球の投手などで同じ動作ばかりしていると、インナーマッスルが弱くなって、正しい位置からずれてしまうことがあります。そうすると、どこかでぶつかって炎症を起こしてしまいます。肩などの球関節はすごく繊細で、肩甲骨周りのインナーマッスルが微調整をしてくれるから、正しい動きができるわけです。筋トレなどで外側の筋肉ばかりを強化すると、このバランスが崩れてしまいがちです。だから内側の筋肉もしっかりと使って強化しないといけません。

 吉田氏は、インナーマッスルをしっかりと使えるように、自分の体を「教育」して「強化」しないといけないと強調します。30代以降では、何もしないと筋肉が毎年1%ずつ減少するとの指摘もあります。だからこそ、中高年にさしかかったら、正しい姿勢で正しく筋肉を動かすことを身に付けていきましょう。

 第42回おわり。【取材・構成=松本久】

 [2014年7月28日19時51分](9)立っている体の軸をずらしてはいけません