ドイツらしい建物が並ぶアルパインビレッジ
ドイツらしい建物が並ぶアルパインビレッジ

たくさんのエスニックタウン

 メルティング・ポット(人種のるつぼ)と呼ばれるロサンゼルスには、様々な人種の人たちが暮らし、それぞれのコミュニティーを築いています。全米最大規模のコリアタウンやチャイナタウン、リトルトーキョーなどはよく知られた存在ですが、それ以外にも同じ国の人々が集まり、コミュニティーを形成しているエスニックタウンがたくさんあります。その中でもちょっとマイナーですが、意外に楽しくて特にビール好きにオススメなのが、ドイツ村です。

アルパインビレッジには小さくかわいい教会もあります
アルパインビレッジには小さくかわいい教会もあります

LA周辺に2つのドイツ村

 19世紀後半にドイツから大勢の移民がアメリカにやって来たと言われており、現在も多くのドイツ系移民が暮らしています。他の人種のように固まったエリアでコミュニティーを作って生活することがないため、あまり知られていないのですが、LA周辺には2つのドイツ村があります。9月から10月下旬にかけてドイツの有名なビールの祭典「オクトーバーフェスト」がここLAでも楽しめることは過去にこのコラムで紹介しましたが、その会場となっているのもこの2つのドイツ村です。

アルパインビレッジ内マーケットの肉コーナーには、本場ドイツのソーセージやハムを求めて大勢の人が列を作っています。量り売りで好きなものを好きなだけ購入できます
アルパインビレッジ内マーケットの肉コーナーには、本場ドイツのソーセージやハムを求めて大勢の人が列を作っています。量り売りで好きなものを好きなだけ購入できます

巨大テント内は欧州ムード一色

 ひとつ目は、LAの空港から南にクルマで20分ほどの場所にある「アルパインビレッジ」。こじんまりとした敷地内にはドイツ料理のレストランやマーケット、雑貨店、教会などがあります。オクトーバーフェストの期間中は、駐車場に設置された巨大テントの中で本場のドイツビールとソーセージやプレッツェルを楽しむことができます。ビレッジ内の建物は壁や窓飾りがとてもかわいく、ヨーロッパらしい雰囲気でまとめられています。

オクトーバーフェスト限定

 マーケットにはいろいろな種類のソーセージやハム、チーズが並び、ドイツの伝統的なお菓子やパンなどの食材が売られています。もちろんドイツビールも種類が豊富で、オクトーバーフェストの時期は本国から輸入される期間限定ビールも並びます。レストランでは本場ドイツの伝統料理が楽しめますが、特にサンデーブランチのドイツビールかシャンパンが付いた食べ放題バフェが人気。ソーセージ、じゃがいも料理、ザワークラフトに、サラミやチーズをライ麦パンにはさんで食べる自家製サンドイッチなど、ドイツらしい朝食が味わえます。雑貨店ではビールを飲むのに欠かせない陶器のビアマグや民族衣装、ドイツらしい雑貨までいろいろ並んでいてちょっとした旅行気分も楽しめます。

ハンティントンビーチにあるドイツ村は、ヨーロッパの街並みを再現したような景観が人気です
ハンティントンビーチにあるドイツ村は、ヨーロッパの街並みを再現したような景観が人気です

ハンティントンビーチにもハンドメイド菓子

 アルパインビレッジからさらに南に30分ほど行ったハンティントンビーチにも「オールド・ワールド・ビレッジ」と言うドイツ村があります。こちらも敷地内のレストランで毎年オクトーバーフェストが開催されており、秋は1年で一番賑わいます。マーケットやバー、レストランが所狭しと立ち並んでいますが、一番のオススメはハンドメイドのドイツとオーストリアの有名なお菓子「アプフェルシュトゥルーデル」を売るベーカリーなのです。週末は午後には売れ切れることもあるほどの人気です。マーケットは小さいですが、ビールの種類は豊富で、一般のお店では売られていない珍しい銘柄もいっぱい。ソーセージやサラミと合わせて試してみたくなります。

移民が多いこの地ならでは

 多彩なエスニックタウンを巡って世界各国の文化を楽しむことができるのも、移民が多いLAならでは。他にもエチオピアやタイ、インドなど珍しいエスニックタウンもあるので、またの機会に紹介したいと思います。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。写真も)