ヒラスズキをターゲットに、21日、徳島県海陽町の宍喰川河口を訪れた。同県南部エリアでは、3月中旬以降まとまった雨が降り、河川が増水。ヒラスズキの活性が上がる条件が整った。水温13~14度と厳しいコンディションながら、午後8時半から同11時までの短時間で、63センチを頭に40センチ超5匹をキャッチ。丸々と肥えた魚体に、今後への期待がふくらんだ。

 ブリブリの魚体に、今後への期待感が増した。午後8時半すぎ、宍喰川河口の南岸側に到着。タックルをセットし開始。波高が2メートル余りで、前日にまとまった雨が降ったため増水している。小魚などを求め河口に集まるヒラスズキを狙うには好条件だが、水温が例年より2度ほど低い14度前後というのが気がかりだ。

 まずスリム系か9センチサイズのルアーで攻めてみる。どのルアーがマッチするかわからないため、いろいろ試しヒットルアーを探す。マッチするカラーも同時にチェックする。

 釣り始めて10分ほどしたとき、バイトがきたがルアーを捕らえきらないアタリ。ヒラはいる。だが低水温のせいか、ルアーがマッチしていないのか、バイトが不明確だ。

 潮位が100センチ以下になった同9時半すぎ、流シンとヨレとがはっきりわかるようになってきた。バイトのあった付近が一番いい感じのポイントになってきたので、重点的に攻める。フローティングルアーで反応がないため、シンキングミノーのパールレインボーカラーに替えると明確なアタリが来た。フッキングを入れヒットしたのは45センチの小型。だが、ブリブリに肥えたいいヒラだ。立て続けに同型のキャッチに成功。これも丸々とした魚体だ。

 その後、反応が悪くなる。ルアーカラーを替えてもダメなので、ヒットカラーに戻してヒットした付近に投入。すると、ガツガツと力強いアタリ! すかさず合わせる。さっきよりズシンとした重み。エラ洗いをして抵抗するので、フックアウトしないようにロッドを寝かせて対応。慎重に寄せてキャッチ。63センチの丸々と肥えたナイスコンディションのヒラスズキだった。

 その後、40センチ級を2匹追加しアタリがなくなった同11時に納竿。低水温という厳しい条件下で攻略できたのは収穫だ。見事な魚体に、これからの楽しみもふくらんだ。【日刊FPC・長井淳】

 【今後の見通し】水温が低めで推移しているが、産卵を終えたヒラスズキが回復した状態で帰ってきており、接岸する時期だ。さらに、今年は稚アユの遡上(そじょう)が遅れているため、4月中旬をすぎたころから河口周りでのヒラスズキゲームが本格化、さらに面白くなるはずだ。

 【交通】徳島市内から国道55号を南下。海陽町宍喰に入り「ホテル リビエラししくい」前を通過。宍喰大橋を渡って右折。宍喰橋手前を右折し、宍喰川河口へ。