朝晩の冷え込みも厳しくなってきて、いよいよ冬本番、メジナの活性が上がってきてますよぉ~。伊豆半島では西伊豆・雲見「佐市丸」、南伊豆・石廊崎「橋本屋」、同・大瀬「倉の下」の3地区で「磯・メジナ伊豆半島ダービー」が昨年12月26日から実施されている。この1カ月の熱戦を紙上で再現する。

 今月17日以降、大瀬「倉の下」(山本良一代表)から渡船したメジナ師に40センチオーバーが連発した。27日、青島に乗った原田学さん(37=焼津市)が46・7センチ(1・44キロ)と42・5センチ(1・1キロ)を釣り上げ、一気にダービー1位に躍り出た。

 原田さん 朝すぐに40センチ前後をバラしちゃったんですよ。それから昼ご飯を食べて、冷静に考えた。グレバリでは重くて反応しないんじゃないか。思い切って細いチヌバリと細いハリスにして、ゆっくり落とし込むイメージで振り込んだら、ポンポン、と2匹釣れたんです。

 年末から正月にかけて、大瀬では、海面を埋め尽くすサヨリが大発生して、仕掛けがさっぱり落ちずにメジナの釣りが成立しなかった。強風と寒波を乗り越えて、潮温は15度を割った。メジナのスイッチが入った。

 23日、鈴木章浩さん(46=横須賀市)は牛ケ瀬に渡った。すでに9日に黒根ハナレで40・8センチ(0・96キロ)を釣っていて、何となく釣れるイメージはあった。潮が止まるのが午前11時だった。足元がフグだらけになり、遠投で活路を見いだした。

 鈴木さん フグの猛攻がすごかったので、足元に寄せて、遠投も5~6カ所に分けてポイントを散らした。午前9時すぎにガツンときて、寄せてきたら45センチ(1・4キロ)で驚いた。昨年がダービー初参加で3位だったから、今年は、あと1匹40センチを釣って有利にもっていきたい。

 上位2人が恐れているのが、3位の戸原万里子さん(51=東伊豆町)と夫で昨年ダービー覇者の直さん(57)だ。万里子さんは、今回のダービーでは最大魚47センチ(1・58キロ)を仕留めている。まだ、直さんも釣果がないが原田さん、鈴木さんは「絶対に上位にくる」とにらんでいる。戸原夫婦は近々釣行に来るという。波乱が起きそうだ。

 西伊豆・雲見「佐市丸」(鈴木佐利代表)も元気だ。14年ダービーの準優勝、杉崎伸張さん(62=小田原市)は22日に観音ハナレで、41センチ、40センチを釣った。

 杉崎さん 今年はメジナ、いるねえ。30センチオーバーだけで30匹は釣ったぞ。途中、バラシがあったから、ハリを5号から7号にサイズアップしたら40センチ台が釣れた。ゆっくり沈めて、食わすスキを与えるのが大事かもしれない。

 石廊崎「橋本屋」では、参加予定者が様子をみているようだ。大沢雄一さん(43=小金井市)は12日に大根テラスに入った。14年10位、昨年は5位、着実に上位に食い込んでいる。

 大沢さん ダービーは期間が長いから燃えてきますね。楽しいですよ。今年は大きい魚が多いかもしれないですね。ダービーはこれからが本番ですよ!

 寒い2月がもうそこまで迫っている。ダービーはこれから本当の戦いののろしが上がる。【寺沢卓】