お手伝いの「仲乗りさん」で同乗した寺沢匠(たくみ)くん(17=小田原市)は幼稚園児のころから船に乗っていて、高校を卒業したら「漁師になる」と決めている。参加者が困っているときに素早く駆け寄っていた。「相模湾の実力はこんなもんじゃない。もっといいときのシイラ釣りを体験してもらいたいです」とちょっと悔しそうだった。

 村石雄一さん(53)みずほさん(53)の夫婦は「海なし県の埼玉からきました。2年前、管理釣り場のトラウトから釣りを始めて、いつかは海でマグロをやりたいと2人で話していた。いいチャンスだったし、真っすぐキャストできるようになった。面白かった」とニッコリ笑顔だった。

 折原さやかさん(33=小田原市)は、アオリイカを陸から狙って1年半…まだ釣れていないが、すっかり釣りのとりこになってしまった。「友人に教室があることを教えてもらいました。初めての船で緊張したけど、船長も優しくてよかった」と話し、シイラ船2度目の大村マキ子さん(36=横浜市)は「参加者のみなさんとおしゃべりして、みんなで1つの目標に向かう釣り、って珍しいですよね。まだ、シイラは釣れてないけど、次回こそ釣ります」と意気込んでいた。

 弘美丸の常連、佐藤賢さん(43=葛飾区)は妻美香さん(42)と一緒。「私、船に乗るのは初めてなの。ダンナがどんな遊びをしているのか“授業参観”です」と舌をペロリと出し「揺れるけど、船の釣りは気持ちいいですね。また、乗りたいですねぇ~」と初の相模湾釣行に大満足だった。

 マグロ釣りで弘美丸に乗っている細谷将嗣(まさつぐ)さん(33=大井町)は「みなさん、一生懸命で刺激を受けました。こういう教室はいいですね。あとは魚が釣れたら完璧ですね」と話した。

 今回は釣り道具のレンタルなども含めて1万円。今後も「体験会」「教室」には湯川船長も積極的で「いつ開催するか、それは未定ですが、コマセマダイとかも教室を開きたい。次代を育てることをしていかないとね」。小田原「弘美丸」から釣りを始めてみませんか?【寺沢卓】

 ▼船 小田原「弘美丸」【電話】090・8682・8573。現在はキハダマグロ&カツオを中心に狙っている。詳細は「小田原」「弘美丸」から検索してHP参照。