<フィッシング・ルポ>
5年前の雪辱を果たして初優勝だ!
「2010日刊スポーツ・フィッシング・サーキット」湖川ブロック・ヘラブナ部門のグランドチャンピオン大会(GC)が20日、千葉・三島湖で開催された。予選4地区を勝ち上がってきた18人と昨年度覇者のシード選手の計19人で覇を競った。優勝候補だったベテラン勢を抑えて、GC参加2度目のヤングヘラマン、高橋純也さん(25)が、63匹で28・6キロを記録し、初Vをつかみとった。
夢中だった。弱冠25歳の高橋さんが、2010年のヘラチャンプに輝いた。準優勝は昨年度王者の矢嶋英雄さん(63)、3位はその前年の08年度覇者の大関実さん(42)だった。優勝候補2人に圧倒的な差をつけて勝った。釣果は63匹。総重量は28・6キロで、出場した19選手の中で唯一の20キロオーバー。表彰式では「今回は勝つ気だった。出るからには勝つぞ、と。すべて出し切れました」と強気に言い放った。
優勝コメントでは「今回は」を強調した。高橋さんのGC出場は5年ぶり2度目。当時は20歳で、何もできず8位で終わり、7位だった矢嶋さんが遠い存在に思えた。それだけではない。高橋さんは三名湖(群馬県藤岡市)がホーム。今夏、同湖での大会で、大関さんに大惨敗した。GCで矢嶋さんと大関さん、両人打倒をひそかに練っていた。
競技では「ともえ」から最も遠いポイント、宮下を選んだ。GC前日から三島湖に入り、練習をした。その直前に、たまたま訪れていた矢嶋さんにポイントを教えてもらった。宮下は急に深くなるが、その攻略法として、28尺(約8・4メートル)のサオで、底を攻めることを伝授された。エサのグルテンは、すぐに開いて割れるタイプと芯の残るものを用意した。「でも芯が残る方の食いがよかった」と振り返った。
午前中は2、3匹立て続けに釣れたが、後が続かなかった。「それが午前11時ごろから連続して急に釣れ始めた。600~700グラムの大型がヒットして、最後の63匹目に1キロ前後の大物をキャッチできた。そのときに時計を見たら、帰着・検量の締め切りの午後2時半まで、残り30分を切っていた」。気付くと周囲にはだれもおらず、帰着時間を超えると失格になってしまうために、慌ててボートをこいで間に合った。
ヘラ釣りを始めたのは、高3のとき。ほかの釣りも試してみたいが「きっかけがない」と笑った。日本古来の釣りで「まず釣れないことはない。ヘラ釣りこそ究極のゲームですよ」と胸を張った。今までGCを連覇した選手はいない。「もちろん、連覇する、絶対に来年も勝ちたい」と早くもV2を誓っていた。【寺沢卓】

