＜大船渡4－5釜石＞◇18日◇1回戦◇野田村ライジングサンスタジアム

【大】和田【釜】菊池健

佐々木は4番右翼で先発出場。内野席は満員。外野芝生席も開放

【試合経過】

大船渡は1回表、1番及川が中前安打も送りバント失敗、併殺打で無得点

釜石は1回裏、大船渡先発の和田の立ち上がりを攻め1番からの6連打などで4点を先制

大船渡は2回表、4番佐々木が四球で出塁。5番木下の左中間への2ランで2－4

大船渡は3回表、3者凡退。佐々木の第2打席は三ゴロ。一塁到達4秒09

釜石は5回裏、2死から2番川崎が左前安打も無得点

大船渡は6回表、先頭の2番熊谷が右前安打。送って1死二塁。佐々木は遊ゴロ失策で一、三塁。5番木下は投手右へセーフティースクイズを試みたが、三塁走者がスタートを切れず2死二、三塁。6番吉田は二塁ライナーで無得点

大船渡は7回表、1死二塁も無得点

釜石は7回裏、2死二塁も無得点

大船渡は8回表、先頭の2番熊谷が安打、二盗。3番今野は四球で無死一、二塁。4番佐々木は三ゴロ。二封のみで1死一、三塁。佐々木が二盗を決め二、三塁。5番木下の二ゴロの間に熊谷が生還し3－4。続く吉田は三飛。これを三塁手が落球し4－4同点

大船渡は9回表、3者凡退

釜石は9回裏、2死から7番難波が敵失で出塁も無得点。4－4で延長戦へ

大船渡は10回表、2死から3番今野が四球。4番佐々木の痛烈な左前安打で一、三塁。5番木下は遊ゴロで無得点

釜石は10回裏、先頭の9番川向が左前安打。1番新沼は四球で無死一、二塁。けん制悪阻球で無死二、三塁。2番川崎は四球で無死満塁。3番黒沢は左前適時打を放ち5－4でサヨナラ勝ち

大船渡対釜石　2回表大船渡無死一塁、木下の2点本塁打で、一塁走者の佐々木は打球を見ながらガッツポーズで走る（撮影・浅見桂子）

釜石対大船渡　午前8時45分、ダッシュで球場入りする大船渡の佐々木朗希（撮影・浅見桂子）

大船渡対釜石の試合が行われる野田村ライジングサンスタジアムには開場2時間前の午前4時半には一番乗りのファンが。午前5時15分には約20人のファンが並んで待つ（撮影・浅見桂子）

＜大船渡7－0高田＞◇5月6日◇決勝◇住田町運動公園野球場

佐々木は4番右翼で先発出場。会場の住田町運動公園野球場はこの日も早朝からファンが詰めかけ前の試合前からスタンドは満員。スタンドのない外野フェンス周辺も立ち見客がいっぱい

【試合経過】

大船渡は1回表1死一、三塁から4番佐々木の右前適時打などで2点を先制

大船渡先発マウンドは背番号10の和田吟太（3年）。1回は3者凡退

3回表、大船渡・佐々木の第2打席は遊撃強襲内野安打。5番木下大洋外野手（3年）の高校通算24号となる右越え2ランで4－0

5回表、大船渡は1死一、二塁から佐々木の中前適時打、暴投で6－0

大船渡先発の和田は6回まで無安打3四死球の好投

7回表、大船渡・佐々木の第4打席は左前安打で4の4。打者の守備妨害で無得点

大船渡・和田は7回まで無安打3四死球

大船渡は8回、和田の適時三塁打で7－0

大船渡・和田は8回、失策の走者を出したが後続を断ち参考記録ながら無安打無得点を達成した

大船渡対高田　3回表大船渡2死、佐々木は内野安打を放つ（撮影・足立雅史）

大船渡対高田　1回表大船渡1死一、三塁、佐々木は右前適時打を放つ（撮影・足立雅史）

大船渡対高田　1回表大船渡1死一、三塁、佐々木は右前適時打を放つ（撮影・足立雅史）

球場隣接の体育館に入る大船渡・佐々木（撮影・足立雅史）

大船渡対高田　参考記録ながら8回無安打無得点の好投を見せた大船渡・和田（撮影・足立雅史）

＜大船渡17－2住田＞◇5月3日◇2回戦◇釜石市・平田運動公園野球場

佐々木は4番投手で先発。相手の住田は部員9人で初戦を突破し2回戦進出。早朝3時半からファンが並び始め同7時半には内野席が満員に。2800人が訪れた。

【佐々木投球内容】

1回は1番新沼をフォークかチェンジアップで空振り三振。2番伊藤はスライダーで空振り三振。3番鈴木はスライダーで中飛に仕留め3者凡退。抑えめの投球で最速は138キロ

2回はフルカウントから136キロ外角低め直球で見逃し三振。5番大谷は108キロのカーブで三ゴロ。6番水野は108キロの変化球で二ゴロ

3回は7番村上颯に123キロを打たれ左翼線へ安打。8番小松はスライダーで遊ゴロに仕留め1死一塁。9番村上龍は122キロで空振り三振。1番新沼は136キロ直球で遊ゴロに仕留め無失点。この回に最速は139キロに上がった。佐々木は大量リードもありこの回で降板した

住田対大船渡　力投する大船渡・佐々木（撮影・足立雅史）

住田対大船渡　力投する大船渡・佐々木（撮影・足立雅史）

住田対大船渡　力投する大船渡・佐々木（撮影・足立雅史）

住田対大船渡　2回裏、生還し笑顔を見せる大船渡・佐々木（撮影・足立雅史）

大船渡（岩手）の佐々木朗希投手（3年）が4月6日、奈良県内でのU18高校日本代表候補1次合宿の紅白戦に登板。日米12球団44人のスカウトの前で初回、いきなり163キロをマークした。大谷翔平（エンゼルス）が花巻東（岩手）時代に投げた160キロを上回る、国内高校史上最速記録となった。161キロも2球マークし、2回で6者連続三振を奪った。

大船渡・佐々木朗希投手（19年4月6日撮影）

◆生年月日　2001年（平13）11月3日、岩手・陸前高田市生まれ

◆競技歴　高田小3年で野球を始め、11年東日本大震災の影響で大船渡市に移住し、猪川小に転校。大船渡一中では軟式野球部に所属して、Kボール選抜「オール気仙」では全国大会出場。大船渡では1年夏からベンチ入り

◆身長、体重　190センチ、86キロ

◆目標とする選手　大谷翔平

◆高校四天王　星稜（石川）・奥川恭伸投手、横浜（神奈川）・及川雅貴投手、創志学園（岡山）・西純矢投手（いずれも3年）と「高校四天王」と称される。四天王の中では唯一、甲子園出場経験がない

◆投打　右投げ右打ち

◆家族　母陽子さん、兄琉希さん、弟怜希さん

◆好きなアイドル　福田愛依

U18高校日本代表第1次候補による「国際大会対策合宿」でカメラマンの前でポーズを取る高校四天王、左から星稜・奥川、創志学園・西、大船渡・佐々木、横浜・及川（撮影・清水貴仁）

＜Ｕ18合宿紅白戦で高校生最速の163キロマーク＞

◆巨人長谷川スカウト部長　松坂だってマー君だって（打球が）前に飛んでいた。行くチームによっては、来年1軍のエースだよ。普通にケガなくやって、開幕を迎えてほしい。そんな感じの投手です。

◆ヤクルト橿渕スカウトグループデスク　見るたびに驚かされる。衝撃度は過去でNO・1。直球が速いだけじゃなくて暴れない。計り知れない能力。

◆DeNA吉田スカウト部長　フォームにもアクセントがある。プロでも十分に通用する。

◆中日松永編成部長　誰が見ても素晴らしいのは間違いない。常時150キロを簡単に投げられる。投げ方がいいからブレがない。故障もしにくそう。

◆阪神畑山統括スカウト　すごいの一言。高校世代では抜けている気がする。近年では（藤浪）晋太郎、大谷以来のスケールかな。

◆ソフトバンク永井編成育成本部長　衝撃的。こんな投手、過去にいない。すぐに1軍に連れて行って投げさせてみたいくらい。

◆西武潮崎編成グループディレクター　いま1軍に入っても飛び抜けているのでは。（松坂）大輔も1年目から良かったけれど、能力やポテンシャルでは大輔のさらに上をいっている。スタミナとかは大輔の方があると思う。

◆日本ハム大渕スカウト部長　高校生としては規格外。普通の高校生はエンジンとセンスの一方しか持っていない。彼には両方ある。

◆楽天福田チーム統括本部スカウト　筋力がまだついてなく骨格の良さだけで投げているのに、言うことない。今まで見た投手の中で最高です。

◆ロイヤルズ大屋国際スカウト　信じられない。こんな投手は見たことがない。何の力みもなく99マイル（約159・3キロ）が出た。体はまだ大人になる。まだ65％くらいでしょう。

＜3月31日＝練習試合初戦の作新学院戦で156キロマーク＞

◆フィリーズ大慈弥環太平洋担当部長　素晴らしいの一言。大谷（エンゼルス）と肩を並べる素材。

◆ヤクルト橿淵スカウトグループデスク　いったい能力はあとどれだけ眠っているのか。次元が違う。

◆中日八木スカウト　もう1軍で投げるレベルにあるかもしれない。練習で投げているカーブを使えれば、もっと幅が広がる。

◆ソフトバンク福山アマスカウトチーフ　17歳3カ月の時点でこれくらい投げた高校生は、過去にさかのぼってもいないのでは。

◆日本ハム大渕スカウト部長　高校生の規格を超えてしまっている。とにかくエンジンの大きさがすごい。

◆楽天後関スカウト部長　完成度が高い。スカウト歴27年でもトップ10に入る。大谷（エンゼルス）くらいのスケールがある。

◆ロッテ永野チーフスカウト　フォームも球筋もサイズもいい。ドラフト1位候補なのは間違いない。

練習試合作新学院対大船渡　力投する大船渡先発の佐々木（撮影・浅見桂子）