宮城県内の小中学校で25日の給食で出された牛乳を飲んだ後、少なくとも600人超が体調不良を訴えていることが26日、共同通信の集計で分かった。森永乳業などによると、牛乳は東北森永乳業仙台工場(仙台市宮城野区)で製造し、県内12市町の小中学校など258校に提供。発覚後、給食用は出荷停止にした。市保健所が25日から立ち入り調査を実施し、原因を調べている。

仙台市教育委員会によると、仙台市では、39校の児童生徒337人が腹痛や下痢、嘔吐(おうと)の症状を訴えた。重症者はいない。宮城県によると、風味異常や体調不良の訴えがあったのは、岩沼市や山元町など9市町(仙台市を除く)。人数や症状の程度は把握していないという。

学校給食用に24日に製造され、賞味期限は5月3日で、一般には流通していない。森永乳業は「学校から引き取ったものや保存サンプルは風味や安全性に問題はなかった」と説明。その上で「心配をおかけし、申し訳ない。原因究明に努める」としている。(共同)