東海地区のボートレース場は、今後はG1の開催ラッシュが続く。19日に蒲郡周年、31日に常滑周年、2月16日に浜名湖で東海地区選、同26日に津周年が開幕。先陣を切ってスタートする蒲郡周年で、ぜひ注目してもらいたいのが、今や絶対的なエース機に成長した33号機だ。

蒲郡担当になって約5年になるが、ここまで突出したエース機は初めて。昨年10月、守田俊介にダービーVをプレゼントしたエンジンと言った方が分かりやすいかもしれない。しかし、33号機はダービーがピークではなかった。ダービー直後に山田哲也、昨年末には中辻博訓がV。中辻は「持って歩きたいぐらいのエンジンです」とべた褒め。まだまだ上昇は続いている。

正月開催が圧巻だった。コンビを組んだ田上晋六は、前検時点の今期勝率が、わずか2・71。絶不調の状態で参戦したが、豪華地元勢相手に圧倒的なアウェーの雰囲気を克服。準優ではインの池田浩二を4カドから豪快にまくり、節間6勝。堂々と優勝戦までたどり着いた。池田が「相手が悪かったよ」と素直に脱帽すれば、田上も「デビューして32年になるけど、10本の指に入るエンジン。降ろした瞬間、水をつかむ感じでいいエンジンだと分かった」と大絶賛だった。

SGは3月の戸田クラシックが初戦。グランプリ出場のためには、どの選手もまずはG1でしっかり結果を残し、賞金的にも精神的にも有利に立ちたい。その意味でも、33号機をゲットできれば、蒲郡周年はもちろん、その後の戦いを優位に運べる可能性は十分ある。33号機を手にした選手が、グランプリのファイナルに乗っているかもしれない。田上の成績を一変させたように、選手生活に刻まれるくらいのポテンシャルを秘めるエンジンだ。