KEIRINグランプリ(GP)王者でトップ選手として活躍した児玉広志さん(46=香川)が5日、香川県土庄町の自宅で死亡したことが明らかになった。県警によると、同日夜、自宅の浴槽に漬かっているのを知人が見つけ、病院で死亡が確認された。7日に通夜、8日に告別式が執り行われる予定。

 日本競輪学校66期生として90年8月デビューした同選手はG14冠、00年GPを初制覇して初の賞金王に輝くなど活躍した。近年は度重なる落車などから低迷していたが5月の宇都宮G3で決勝に進出し、復調の兆しを見せていた。6月5日、青森F1の初日特選で落車棄権したのがラストランとなった。

 7月1日、元交際相手で群馬県在住の50代フリーアナウンサー女性に電話やメールを繰り返したとしてストーカー規制法違反の疑いで群馬県警に香川県小豆島の自宅で逮捕された。同21日に脅迫の罪で略式起訴され、罰金30万円の略式命令を下された。自宅には事件についてのメモ書きが残されていたという。

 統括するJKAは逮捕時点から、あっせんを保留していた。死亡理由などは明らかにされてはいないものの、一連のトラブルに見舞われた渦中で心労などによる自殺の可能性もあるとみられている。

 ◆児玉広志(こだま・ひろし)1969年(昭44)5月31日、香川県小豆島生まれ。高松一高で自転車競技を始め、プロ入り。90年西武園でデビュー。92年小倉競輪祭新人王(当時)で優勝。96年オールスター(岐阜)でG1初制覇。97年全日本選抜(いわき平)、99年寬仁親王牌(前橋)、00年オールスター(高知)、同グランプリ(立川)を制し、00年には年間賞金王にも輝いた。1625戦319勝。通算獲得賞金は11億4763万7732円。166センチ、67キロ。