ロジ50秒0も萩原師歯切れ悪く/ダービー
<ダービー:追い切り>
残り1ハロン標識での肩ムチを合図に、あん上の中谷騎手は軽く手綱をしごいた。スッと反応したロジユニヴァースは、素軽いフットワークでゴール板を駆け抜けた。ラストの11秒7は、坂路に入った延べ1041頭で最速。中谷も「日曜(24日)より、雰囲気は良くなっている」と好感触を伝えた。
800メートルの50秒0は全体でも3位タイ。純粋に動きだけを捕らえれば「復調」と判断できる。だが、ロジは攻め駆けする馬で、弥生賞直前は馬なりで47秒8が出たほど。「あまり負荷をかけたくなかった」(萩原師)と当初からセーブ気味の調教を意図していたとはいえ、50秒0は楽に出る。
坂路はトラックコースに比べて距離も短く、ある程度の能力を備えた馬なら、たとえ本調子ではなくても時計は出る。坂路の動きだけでは好不調のジャッジがしにくい面があるのも事実。手放しに「好調」とは喜べない。
共同記者会見に登場した萩原師の表情からも、陣営の苦悩がうかがえた。皐月賞の敗因を「レース条件もあるし、体調もあるけど、一番大きなキーとなるのは躍動感の部分だと思う」と分析。それを踏まえて、中間は巻き返しへの努力をしてきたが「心当たりの1つ1つを洗っていく作業をしてきたが、時間が足りなかった」と苦しい心中を明かした。動きには「全体としてまずまず」と一定の評価を与えながら、「もうひとつ反応が…、という面もあった」という。「順調にきた」としながらも「もうちょっとアップさせたい部分がある」。慎重なコメントが、物足りなさを表している。
皐月賞で減った馬体は、ふっくらと見せている。前走より上向いてきたのは間違いないが、絶好調時にはまだ届いていない。いまだ良化途上というのが実情ではないか。【鈴木良一】
[2009年5月28日8時44分 紙面から]
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