逆転Vを狙う川崎Fは、大黒柱のMF中村憲剛(35)が背中と腰の痛みから復帰。ホーム大宮戦に勝って吉報を待つ。

 初タイトルを狙う川崎Fに頼れる主将が戻ってきた。腰と背中の痛みで18日の福岡戦を欠場したMF中村が、きょう25日の大宮戦で左MFで先発することが濃厚になった。チームは24日、神奈川・川崎市内で調整。中村はセットプレー練習ではキッカーを務め、居残りのFK練習では17本中6本を成功させ完全復活をアピール。22日から紅白戦を含め全メニューを消化し「怖さはあったけど、一通り最後まで練習できたのは自信になった。早いペースで戻れて、まだまだ若いなと」と話した。

 21日のオフもトレーナーと治療に励み、起床時には痛みが出ていないことを祈りながら起き上がる日々。練習後は2~3時間に及ぶケアも怠らず「いける」と手応えをつかむまでに戻った。大宮戦では守備の負担も考慮し、相手を背負う場面が多い中盤ではなく、左MFの位置に入る。それでも「自分のことだから中にどんどん突っ込んでいく。相手の守備をどう上回るか。考えてうろちょろしたい」と神出鬼没に動き回るつもりだ。

 もちろん、第1ステージの逆転Vはあきらめてはいない。自力優勝はなくとも、長丁場のリーグ戦を見据え「勝ち点3を積み上げることに変わりはない」と一戦必勝を掲げた。【岩田千代巳】