ほぼピッチ全面でマンマーク守備を敷く広島に対し、浦和がポジションチェンジを多用しかく乱するという展開で始まった。

 前半15分、浦和はFW興梠が左からのクロスにうまく頭であわせたが、シュートは右ポストをかすめてはずれた。広島は右サイドのMFミキッチを中心に反撃。同30分には突破したミキッチがペナルティーエリア内で浦和MF関根のファウルを誘い、PKを獲得した。

 しかしこれをFWウタカが失敗。それでもさらに波状攻撃を重ねたが、同34分にカウンターから浦和の攻撃を受け、最後はDF千葉が浦和MF武藤のクロスを自陣ゴールに押し込んでしまった。前半45分、広島はMF青山が浦和GK西川にプレスをかけ、ボールを強奪。角度のないところからシュートを狙ったが、惜しくも外れた、

 浦和は後半開始から攻勢に出た。後半5分、MF柏木のスルーパスに飛び出したMF高木が左から折り返し、興梠が押し込んで追加点を挙げた。さらに同15分、相手最終ライン後方に抜け出た高木が、MF宇賀神の背後からの浮いたパスを、神業のようなトラップで見事にコントロール。右足シュートでネットを揺らした。

 広島は浦和の倍ほどシュートを放ったが、浦和は再三のピンチでGK西川が好セーブを連発。DF那須らがゴールライン上でシュートを止める場面もあり、広島に得点を許さなかった。