山形のホーム開幕戦で、山形サポーター向けチケットが7日、発売直後に完売を記録した。21日の浦和戦のチケットは、既に発売済みのシーズン券、ファンクラブ先行販売分を除く約1万枚を用意。この日午前10時に発売したが、瞬く間に売り切れたという。昨季2度完売ゲームを経験したファンに、2年目のJ1シーズンで“チケット争奪意識”が浸透したようだ。

 2月7日にキャンプのため九州へ出発し、帰郷せず6日に湘南と開幕戦を戦った山形イレブン。この日、1カ月ぶりに山形で体を動かす選手を見ようと、約400人ものサポーターが練習場に駆けつけた。小林伸二監督(49)は「うれしいことです。(1-1に終わった)昨日、いいところを見せたかった」と、ファンに視線を向けて言葉をこぼした。

 悲しげな表情を見せていた同監督に、ある情報がもたらされると、一気に驚きの表情を見せた。この日発売された、ホーム開幕の山形サポ向けチケットが、瞬時に完売したことを聞くと「ホエ~!?

 ホント?

 ありがたいことだね」と、チーム修正への意欲をかき立てられた。

 この日、山形県内のコンビニでチケットを買うため、列に並んだという男性は「最初の人が買い終わった時点で、完売。今までこんなことない」と“瞬間売り切れ”に驚きを隠せない。昨季に浦和戦、鹿島戦と2度の完売試合を体験した地元サポはもちろん、全国に散る山形出身サポが、各地のコンビニでチケット争奪戦を繰り広げたようだ。「去年から、たくさんの人に見られながら選手も集中力がついてきた。期待に応えられるように準備します」と指揮官。J1で初の打倒浦和を達成し、期待に応えるつもりだ。【山崎安昭】