9位からの巻き返しを狙う藤枝明誠が、ホームで4位浜松開誠館を2-1で振り切り、リーグ再開戦を白星で飾った。前半33分にMF横田川優咲(3年)の直接FKで先制。一時は同点とされたが、後半追加タイムにFKからDF乙黒太希(3年)が決勝点を決めた。セットプレーからの2発で接戦を制し、貴重な勝ち点3を積み上げた。次節は12、13日に開催される。
◇ ◇ ◇
藤枝明誠の勝ちへの執念が最後に結実した。1-1で迎えた後半追加タイム5分、右サイドで得たFK。MF田中子劉(3年)が中央へボールを送ると、DF乙黒がファーサイドから飛び込んだ。「得意なプレーがヘディング。思い切っていった」と183センチの高さを生かして相手に競り勝つ。自身の武器を存分に生かし、頭でたたき込んだ。
プリンス1号が決勝となり、4月の第3節・愛工大名電(愛知)戦以来7戦ぶりの勝利をつかんだ。ヒーローは「めちゃくちゃうれしい」と満面の笑みを浮かべた。試合後は、ゴール裏で声をからした応援団と喜びを分かち合った。
接戦の中で中断期間中の成長が見えた。わずか1勝に終わったリーグ前半戦は、9試合のうち5試合で複数失点をして敗戦。センターバックを担う乙黒は「点が取れていなかったこともあって、1度失点してしまうと気持ちが下がってしまっていた」と振り返る。
この日、横田川の鮮やかな直接FKで先制も、後半8分に同点弾を献上。それでも相手に流れを渡した時間帯を耐え、劇的勝利につないだ。松本安司監督(57)も「失点から、ずるずるいかなかった。よく諦めずに戦ったと思う。少し成長が見えた」と話した。
課題克服の兆しも見せた白星で後半戦のスタートを切ったが、順位は9位のまま。残留に向けて負けられない戦いは続く。12日の次節は藤枝東と対戦。乙黒は「新人戦、前期で負けている相手。選手権も近づいているので、ここで勝ちたい」。横田川も「次も勝ち点3を目指して全員でハードワークをしたい」と口元を引き締めた。【前田和哉】
▼浜松開誠館はゴール前の精度を欠いた。1点を追う後半8分、MF金子彪真(3年)が味方のシュートのこぼれ球を押し込んで同点。しかし、その後の決定機を仕留められずにいると、試合終盤に決勝点を奪われた。岡本淳一監督(48)は「決めるところを決めなければ勝てない。やっぱり、点を取れるチームにならないといけない」と厳しい表情で振り返った。



