浦和の黄金期を築いた元日本代表DFの坪井慶介(35)が来季の構想外となったことが7日、分かった。02年に福岡大から加入し、今季で13シーズンも、世代交代を図るクラブ方針もあり、来季は浦和との契約を結ばない。

 3日連続のオフ明けとなった7日は全体練習に参加。明るい雰囲気でチームメートとメニューを消化し、ファンサービスではサインや写真撮影に応じた。変わった様子もなく普段通りに振る舞った。

 今季、浦和のDF陣は那須、森脇、槙野が不動のレギュラーとして活躍。GK西川を中心にリーグ最少タイの27失点と安定。坪井は対人の強さは誇るが、チームのスタイルとはフィットしなくなっていた。バックアップメンバーも永田充、浜田水輝と層も厚い。今季リーグ戦出場は3節広島戦のロスタイムに出場したわずか1試合。公式戦フル出場はナビスコ杯徳島戦の1試合と、出番は激減した。

 浦和の初タイトルとなった03年ナビスコ杯を皮切りに、06年リーグ優勝、07年ACL制覇と黄金期で中核を担った。日本代表としても国際Aマッチ40試合に出場。身長179センチでの抜群のスピードとカバリング能力を評価され、ジーコジャパンのセンターバックで中心となった。06年W杯ドイツ大会でも2試合に先発出場している。

 今月に入り、強化部からクラブスタッフ入りを打診されていた。功労者だけに、クラブも坪井のクラブへの貢献を高く評価しているが、坪井は現役続行に強い意欲を見せており、移籍先を探すことになる。

 優勝争いをリードする浦和が佳境を迎えようとする中で、坪井は8年ぶりの優勝を置き土産に、赤いユニホームに別れを告げる。

 ◆坪井慶介(つぼい・けいすけ)1979年(昭54)9月16日、東京都生まれ。四日市中央工から福岡大を経て02年浦和入り。同年フェアプレー賞と新人賞を受賞。03年にはベストイレブンに選出された。同年には日本代表に初選出され、6月11日パラグアイ戦(0-0)でデビュー。国際Aマッチ40試合出場。Jリーグ通算292試合出場。179センチ、70キロ。