全英オープン(16日開幕、ターンベリー)に出場する石川遼(17=パナソニック)が「欧州の帝王」のサポートを受ける。用具契約を結ぶヨネックスが、コリン・モンゴメリー(46=英国)に現地でのサポートを依頼したことが1日、分かった。同社の契約選手でもあるモンゴメリーは93年からの7年連続を含め、欧州ツアー最多の8度の賞金王に輝いた実力者。スコットランド出身で、今年の開催地をホームコースにする。ティーチング技術も高く評価されており、全英初挑戦の石川にとっては最高の援軍になりそうだ。
未知の大舞台に挑む石川に「最高の先生」が用意される。石川が先週のミズノよみうりクラシックで優勝し、全英オープンの出場権を獲得した段階で、ヨネックスはモンゴメリーにサポート役を依頼した。同社関係者は「まだ返事はないが、前向きに対応してくれると思う。実績があり、現地のコースを知り尽くすだけに、サポート役としては適任」と話した。
93年から99年までの7年連続を含め、モンゴメリーは欧州ツアー史上最多の8度の賞金王を獲得している「欧州の帝王」。メジャー大会の優勝こそないが、05年全英オープンなど、計5度2位の実績もある。フェードボール(落下する際にゆるく右に落ちる球)を操るショットメーカーで、ドライバー、アイアンとも抜群の精度を誇る。
海沿いのリンクスコースで開催される全英オープンは、高難度のコースはもちろん、海風など独特の天候が特徴だ。今年の開催地のターンベリーはモンゴメリーのホームコース。隅から隅まで知り尽くしている。モンゴメリーは自分のホームページに「厳しいが大好きな場所」と記し、同コースで最後に行われた94年大会では8位に入った。今大会も出場の予定で、同関係者は「練習ラウンドから帯同してもらえれば」と期待。4番から11番までは大西洋の海岸に面し、強烈な左からの海風に襲われるが、そんな強風対策を石川に授けることもありそうだ。
ティーチング技術も高く、ターンベリーのゴルフスクール、リンクス・アカデミーのコーチとしても活躍中。ホームページにはショット、パットの技術指導の他に「コースの情報を知り尽くすことが重要」「気候に合った服装、試合に挑む気持ちなど、何事も準備が大切」と、初の全英に挑む石川にとっても参考になる言葉を並べている。
1日の中に四季があるともいわれる全英オープンでは、モンゴメリーが指摘する「準備」が特に大事になる。ヨネックスは今回、石川のために春夏だけでなく、長そでの秋冬ウエアも用意。ミトングローブ、セーター、ブルゾンなど防寒対策も徹底。石川がプレーに集中できるよう、万全の態勢を敷くという。
米ツアー初参戦となった2月のノーザントラスト・オープンで石川は、87年世界ドラコン選手権覇者でヨネックス米国支社所属のマイク・ゴートン氏のサポートを受けた。現在はモンゴメリーからの返事待ちの状態だが、コーチの父勝美氏(52)は「まだ決まっていないが、そうなればいいですね」と期待感を示した。石川は来週中に英国へ向け出発する。1週間ほどの準備期間で「欧州の帝王」流のコース攻略を学べれば、大きな武器となりそうだ。【田口潤】

