<男子ゴルフ:フジサンケイクラシック>◇3日目◇4日◇山梨・富士桜CC(7405ヤード、パー71)◇賞金総額1億1000万円(優勝2200万円)
石川遼(18=パナソニック)があこがれの先輩との直接対決を制し、初の連覇へ王手をかけた。2打差の2位から出ると、15番でのイーグルなど、得意の後半のインで爆発力をみせ、杉並学院高で2年先輩だった同組の薗田峻輔(20)に3打差の勝利。68で回り、通算8アンダー205で単独首位に立ち、賞金ランク1位に立つ可能性もある2連覇に向けて、大きく前進した。薗田含めた6人が、通算5アンダーの2位から逆転を狙う。
固く握った右拳を、あらん限りの力を込めて振り下ろし、石川が歓喜を表現した。15番、7メートルのイーグルパット。「すごく良いタッチで打てた」。1打差の接戦を続けてきた薗田に、この日初めて2打差をつける1打。決勝ラウンド出場者で1番目、2番目に若い2人が、富士山のすそ野で繰り広げた戦いに決着をつけ、この時点で首位に躍り出た。
「一進一退の展開でしたね」。4度目で初となる最終組での直接対決。30度以上の気温とともに熱さが増した。3番で1打リードされると、直後の4番パー3で4メートルを沈め食らい付く。1打差を追う14番ではカラーから4メートルをパターで沈め、再び並んだ。
勝負を決めた15番では残り259ヤードの第2打で、冷静な判断が光った。「普通は届かない距離だけど、ドライバーが320ヤード飛んでいたので。いつもより飛ぶと」と3番ウッドではなく、2番アイアンを選択。標高約1000メートルにもなるコース。空気が薄く、距離が伸びる特徴を生かし、薗田に「圧巻でしたね」と舌を巻かせるイーグルにつなげた。
杉並学院高時代は「キング」と呼んでいた薗田との初対面は、小学4年時のジュニア大会。「全身タイガー・ウッズ。赤い帽子から虎のヘッドカバーまで。すごかったし、圧倒された」と振り返る。「一緒に回るプレーヤーに自分の気持ちを作用されているようではいけない。ただ、今日は思わず見入ってしまうことがありましたね」と振り返る。その先輩に打ち勝った。
ホールアウト後には、薗田から宣戦布告されたという。「遼はインが得意だから、明日はそこまでに3打差つけていないとだめだな」。自身初の連覇がかかる今季初の最終日最終組。逆転を許すわけにはいかない。「常に自分が勝つと思っている。そういう姿勢が勝利を呼び込む。明日は自分も闘志を前面に出したい」と、“後輩”としての決意をみせていた。【阿部健吾】

