ツアー本格参戦1年目の柏原明日架(19=UMKテレビ宮崎)が、首位と1打差2位で最終日に挑む。この日は4バーディー、4ボギーの72で通算3アンダーをキープ。史上初の「国内メジャー10代V」となるツアー初優勝を視界に入れた。

 第3ラウンドのホール別難易度1位の3番パー4。出場61選手でただ1個のバーディーは、柏原が決めた。打ち上げでアゲンスト、ピンまで180ヤードの第2打を、7番ウッドでピン右上5メートルにつけた。そこから強い下り、微妙にフックが入るライン。「本当に触るだけ。外れていても、100点のタッチでした」。6月から定着した“エースパター”でカップに沈めた。

 パットが大きな課題だった。昨夏のプロテスト合格までは、シャフトが37インチの中尺パター。グリップエンドを腹部につけない独自のスタイルだった。今季は当初、33インチの通常サイズを採用後、再び中尺に。そして「中尺と普通のやつのちょうど中間のものが欲しくて」。オデッセイ・ホワイトホットプロのマレット型。長さは34インチにした。重さはソールに約20グラムのなまりを張って360グラムにした。自分の感性にマッチした1本にやっとたどり着いた。

 首位と1打差。最終日最終組はアマチュアだった昨年5月ほけんの窓口レディース以来で、プロでは初めて。国内メジャー初の10代優勝の記録もかかる。しかし「興味はないです!」。狙うはツアー初優勝だけ。準備は整った。【加藤裕一】

 ◆柏原明日架(かしわばら・あすか)1996年(平8)1月30日、宮崎市生まれ。ゴルフは7歳から。東大宮中3年の10年日本女子アマ準優勝。宮崎・日章学園高2年の12年に16歳以下の世界一を決めるジュニアオープン(英国)優勝。昨年アマチュアで2度のトップ10を記録後、プロテスト合格。今季は出場17戦で賞金ランク58位。168センチ、63キロ。