米男子ゴルフの松山英樹(24=LEXUS)が12日(日本時間13日)開幕のソニー・オープン(米ハワイ州ワイアラエCC)で日本人単独最多となる米ツアー4勝目を目指す。同大会は11年にアマチュアで出場して以来4度参戦し、3度予選落ち。予選通過の15年も最終ラウンドに進めなかった。それでも今年はここ6戦4勝と好調ぶりを維持しており、鬼門のコースで苦手意識を払拭(ふっしょく)する。

 松山が鬼門突破に挑戦する。開幕前日の11日、公式会見に臨んだ。「調子は良くはないですけど良い成績が出せているので、今週は楽しみ」と笑顔を見せると、そのままワイアラエCCでプロアマ戦に出場。グリーンの状態などを丁寧に確認し、最終調整に充てた。

 前週は今年初戦のSBSチャンピオンズでトーマス(米国)と死闘の末に2位となった。昨年終盤から団体戦を除いて6試合で優勝4度、2位2度と好調を持続。米ツアー16~17年シーズンの積算ポイント(フェデックスポイント)では、ポイント加算大会の出場がトップ5の中で最も少ない3試合にもかかわらず、首位に立っている。

 そんな好成績のさなかでも「フェアウエーとかグリーンには乗っているけどピンから遠かったり、自分の中で思い描いていたショットが打てていない」と厳しい。今大会は11年に出場して以来、4戦中3度の予選落ち。しかも戦うのはフェアウエーが狭い難コースだ。今年は数ホールで木が切られたが、「フェアウエーが少し広く感じられるか?」と聞かれると「思ったほど変わってなかったんでびっくりしました」と苦笑いだった。

 ただ9、10日と別のコースを回って調整。「気楽にね、このコースのイメージを払拭するために、リラックスしてゴルフしました」と言う。米ツアーの公式サイトが予想する優勝候補のランキングで4位と期待は高い。「(相性の悪さは)気にしないでやりたい。鍵はフェアウエーに打つこと。今週は目標なしでやる」。苦手のコースを攻略し、日本人最多の4勝目を手に入れる。

 ◆松山のソニー・オープン 18歳で米ツアー初挑戦となった11年は通算4オーバーの119位で予選落ちとなった。12年は通算3オーバーの106位、13年は通算3オーバーの119位で予選落ち。15年は通算2アンダーの69位で初めて予選を突破したが、第3ラウンドで通算イーブンパーの78位と順位を落とし、最終ラウンドに進めなかった。米ツアーは決勝ラウンド進出が79人以上の場合は、70位までしか最終ラウンドに進めない。