<ゴルフ:キャロウェイ世界ジュニア選手権>◇13-14歳男子◇17日◇最終日◇米カリフォルニア州モーガン・ランR&C(6455ヤード、パー71)

 杉原大河(徳島・南部中3年)が激戦の末、初の世界一を手にした。

 前半のインを終えて2位リュウ(米国)に3打差をつけ、逃げ切り濃厚にみえたが、3番で20メートルから3パット、4番ではOBのある右へ行った第1打が見つからず、ロストボールでティーグラウンドに戻って打ち直した。

 3打目も右のベアグラウンドの不運だったが、うまく7メートルに乗せ、これを沈めてボギーで切り抜けた。バーディーのリュウにここで逆転されたが「悪い流れは変わったと思った」という。15番パー5で3メートルを沈めてガッツポーズ。バンカーからホームランしたリュウがボギーで再逆転し、そのまま押し切った。

 「やっと夢がかないました。うれしい」と、満面の笑み。小3で知り合いに勧められて、当時個人でエントリーできた世界ジュニアに初出場。回を重ねるうちに「世界ジュニアで優勝したい」と、2011年に日本代表方式になってからも挑戦を続け、今年で6度目の出場。2位2回(2010年、12年)はじめ、すべてトップ10入りしていた。「海外の人と回るのはいい経験になり、友人も出来た」と、この大会で成長していった。

 ドライバーの不調に悩んできた。「ゆっくりと振るようにして、まっすぐに行くようになった」と、工夫をした。ただ「今日の後半は、そういうことを考えられず、悪いスイングが出てしまった。終盤、優勝争いのときのドライバーの精度はまだ足りません」と課題も口にした。

 1968年から開催されているこの大会で、日本がこの部門で優勝したのは初めて。チームメートの青山晃大が「うれしいな。こんなに強い人が日本にいるんだから」とつぶやいた。「世界ジュニアの申し子」は、同世代への刺激と目標になった。