<女子ゴルフ:ダイキンオーキッドレディス>◇初日◇7日◇沖縄・琉球GC(6384ヤード、パー72)◇賞金総額8000万円(優勝1440万円)

 今季のゴルフ界は私が引っ張ります。古閑美保(25=キリンビバレッジ)が、日本女子ツアー開幕戦の初日に、いきなり9アンダー63のビッグスコアをたたき出した。具玉姫(韓国)が持つ同ツアー最少ストローク記録の62まで「あと1」に迫る「日本選手最少記録」。5連続を含む9バーディー、ノーボギーという内容で、2位に3打差をつけた。師匠で日本女子プロゴルフ協会元会長の清元登子(68)に「ゴルフの腕が顔に負けてる」と言われてきたが、賞金女王の期待がかかる今季はひと味違う!?

 華やかな開幕戦にふさわしいバーディーラッシュだった。古閑がド派手に08年日本女子ゴルフツアー開幕を告げた。「ショットはすごく良かったわけじゃないけど、パットが良く入ってくれました」。5連続バーディーも、03年大会で具が出した18ホールのツアー最少ストローク記録に「あと1」と迫る63も自身初。端正な顔に男性ファンを魅了する笑みがあふれた。

 例年以上に気合が入っている。原動力の1つ、高3から指導を受けてきた清元プロの言葉を、古閑が照れながら打ち明けた。

 「『あんたみたいな腕もない娘に、大きなスポンサーがついて、いっぱいお金ももらって。腕が顔に負けてるわよ!

 腕が顔に勝つようにしなさい!』と言われてるんです」。確かにこのオフも週刊誌にセクシーなグラビア写真が掲載されるなど「顔」の人気が先行。本人からは「私はゴルフより顔の方が大事」と自虐ギャグも出た。

 だから「腕」を上げる努力をこれまで以上に重ねた。1月末から米国で初の海外合宿は、2週間トレーニング漬け。全速力で自転車をこぎ続け「放心状態になるまで追い込んだ」。体重は4キロ増、太ももは以前のパンツが入らないほどたくましくなった。「鍛えた体をアルコールで潰したくない」と好きなお酒も控えた。「10ヤードは飛距離が伸びた」。この日も17番では風に乗り300ヤード近く飛ばした。

 先週まで米ツアー2戦を消化したことも快進撃につながった。前週のHSBC選手権で昨年全米女子プロ選手権覇者のペテルセンと同組に。「5メートルのパットを外して怒り狂っていた。5メートルを入れないとスコアにつながらないことが、プロ8年目で初めて分かった」。世界トップの執着心の強さを感じ、パット時の集中力につなげた。この日は5メートル以上を3回沈めた。

 今季は背負う期待も大きい。清元プロからは「女王になってもらわないと。上の2人(元教え子の不動と大山)はなってるんだから」と言われる。また、宮里に続いて昨季賞金女王の上田が米ツアーに参戦、人気者2人が不在の国内ツアーを引っ張る役目も求められる。古閑は昨季最終戦のツアー選手権に勝っており、今大会を制しての「年またぎ連勝」もかかる。

 「(通算)16アンダーはいかないと。絶対に伸ばさないと」。攻撃の手は緩めない。「新女王」に向け、気合のスタートダッシュだった。【木村有三】