日本サッカー協会の川淵三郎キャプテン(71)が21日、プロとしてのデビュー戦を終えた石川遼(16=パナソニック)を絶賛した。都内でラジオ番組「キャプテン川淵の行こうぜ!

 オレたちのニッポン」(ニッポン放送)の収録に臨み、石川のインタビュー時のマナーや礼儀正しい姿勢などをたたえた。今後、サッカー日本代表にも、石川を見本に、あいさつなどを徹底させる方針だ。

 川淵キャプテンが、語気を強めた。約1時間のラジオ収録の終盤。それまでは温厚な口調で、ゲストとの会話を楽しんでいた。ラジオスタッフに「石川選手の話をしていいか?」と聞いた直後、一転険しい表情になり、一気に今までの不満をはき出した。

 川淵氏

 石川遼選手は、成績も見事だったけれど、特にインタビューの時の受け答えも、マナーもすばらしかった。我々サッカー界では学ばないといけない。特に最後には、きちっと帽子を脱いで「ありがとうございます」とあいさつしていた。そのさわやかは学ばないと。

 同キャプテンは、試合後に無表情で淡々とインタビューに答え、終わると速やかにロッカー室に消えるJリーガー、日本代表メンバーに不満を抱いていた。チェアマン時代に「相手の目を見て答えなさい」など、マスコミ対応を新人教育プログラムの一環として入れてきたが、いまだに改善されていない。

 川淵氏

 多くのファンが見ているのに、嫌々答える選手が多い。カズや中山なら心配しないけど、一部の中堅と若手は終わると、なんのあいさつもない。そういう選手は私はプロとして認めない。大人なんだから、きちっとしたコメント、態度を取らないとプロとして失格だ。私としては我慢ならない。

 16歳の行動には、サッカー界も注目。同キャプテンが絶賛したことから、今後はJの新人研修で、石川のインタビューが教育資料として使われる可能性もある。【盧載鎭】