<男子ゴルフ・中日クラウンズ>◇初日◇1日◇愛知・名古屋GC和合C(6514ヤード、パー70)
1オーバー42位発進の石川遼(16=パナソニック)が、あわや失格のトラブルに見舞われた。15番パー5で第3打を打とうとしてクラブが木の枝を直撃。その際、枯れ葉のような小物体が落下していたことが、ホールアウト後に判明した。仮に「スイング区域の改善」と判断されれば、スコア提出後だったため「過少申告」で失格となるところだったが、裁定は無罰で事なきを得た。
「バサッ!」という音と同時に、遼クンの表情がゆがんだ。15番パー5、ラフから3オンを狙い、大きく振り上げた9番アイアンのヘッドが、後方の木を直撃。スイングを途中でやめてしまった。素振りで木の枝を落とし2罰打を受けた3月のG-ONEオープンの悪夢を教訓に、事前に3番ウッドで素振りを試して、安全な距離を確保したつもりだった。「やっちゃった。やっぱり、素振りと本番のスイングは違うんだな」と自省し罰打の覚悟はした。
しかし周囲に「今、何か落ちましたか?」と確認すると、同組の尾崎将、深堀やギャラリー、警備関係者らは「落ちてないよ」。さらにラウンド途中に、テレビ中継をチェックしていた関係者から「問題なし」と伝えられた。スコアカード提出前には藤崎茂夫競技委員長(55)に事情を説明。モニター画像で確認していた同委員長から「何も、落ちていなかったようだよ」と言われて、無罰の「6」で提出した。
記者会見では「あの時は『あの速度で当たったら、きっと背中の方で何かが落ちている。また2ペナだな』と心臓バクバクだったのに、ラッキーですね」と無邪気に喜んだ。
しかし、その30分後、事態は急変。報道各社のカメラマンが、石川の後方を茶色の小物体が落下していく連続写真を発見。日本ゴルフツアー機構(JGTO)に対して「スイング区域の改善になるのでは?」と問い合わせた。仮にそうなれば、過少申告で失格となってしまう。急きょ会見した藤崎委員長は「枝の上の枯れ葉が1枚、落ちてきたようです。写真でもやっとわかるかなという程度。問題にすべきものではないと、確信しています」と断言し、無罰が確定した。
解釈の二転三転の末、おとがめなしとなったとはいえ、枯れ葉のように翻弄(ほんろう)された遼クン。「僕は『落ちたとしても、枝じゃなくて葉っぱなら大丈夫だよ』と言われたんですけど…」と表情を曇らせ、クラブハウスを後にした。【大石健司】

