大和なでしこの意地見せます-。今季公式戦第3戦の日本女子オープンは、10月1日に千葉・我孫子GCで開幕。現在賞金ランク1位の諸見里しのぶ(23=ダイキン工業)には、史上初の同一年公式戦3冠の期待がかかる。強力なライバルとして今季、全米女子オープン覇者の池恩憙(23=韓国)が出場するが、諸見里は「簡単には勝たせない」と宣言。来季日本ツアーに韓国勢が大挙参戦すると予想される中、改めて日本女子ゴルフ界のプライドを強調した。

 現在賞金女王レースでトップを走り、日本ツアーをけん引する諸見里の言葉に熱がこもった。米メジャー覇者の池の出場に「易しいと思われたら悔しい!

 『簡単に勝てる』と思われたくない!

 日本に来ても実力ある人しか勝てないと思わせないと」。毅然(きぜん)と言い切る姿に、プライドがにじんだ。

 来季の日本ツアー出場権がかかる最終予選会にも出場する池は、来季参戦が予想される韓国勢のいわば「先鋒(せんぽう)」だ。同予選会には2週前のサムスン世界選手権で宮里藍に勝った崔羅蓮(21)、昨年の全米女子オープン覇者・朴仁妃(21)らもエントリー。今後もさらなる強豪が日本に押し寄せてくる。諸見里は「良い刺激はもらえると思う」と話すが、本心は「日本ツアーを盛り上げるには日本選手が頑張らないと」。その舞台が早くも今大会でやってきた。

 諸見里にとって、今大会には5月サロンパス杯、3週前の日本女子プロ選手権に続く、史上初の同一年公式戦3冠がかかる。前日には優勝争いに絡めなかった最近2試合のスイング連続写真を入手。「アドレスで(上体が)浮いていた。見極めてしっかり修正できました」とはつらつとした笑顔をみせた。

 今大会は「女子ゴルファー日本一決定戦」で、07年に大会史上2番目の若さで優勝した。「重みもあるし、実力も運も必要になる。やるべきことやってしっかり結果を残していきたい」。大和なでしこの誇りをかけ、優勝を目指す。【阿部健吾】