女子プロゴルファーの将来設計は十人十色-。23日に開幕するフジサンケイレディス(静岡・川奈ホテルGC富士C)のプロアマ戦が行われた22日、結婚生活を優先するためとされる世界ランク1位ロレーナ・オチョア(28=メキシコ)の電撃引退に、選手たちからはさまざまな感想が聞かれた。諸見里しのぶ(23)は歴史好きを公言し、30歳過ぎには、大学などに再入学する計画を明言した。

 諸見里は「歴女」だった!?

 オチョアの引退を受け、将来について聞かれるとハキハキと口を開いた。「30歳までゴルフを一生懸命やって、他の道に行きたい。歴史が好きなので、あらためて勉強したいんです。大学や専門学校に入ることも考えています」。意外な人生計画を明かした。

 最近も「歴史探訪」した。急性腸炎による体調不良で、西陣レディスを欠場した前週。神戸の自宅で静養に努め、快方に向かった17日に未訪問の歴史スポットとして、出雲大社を訪問した。「神主さんに、神話などをお聞きして、『日本ってすごいな』ってあらためて思いました」と興味津々な様子。もともとは、マリー・アントワネットなど欧州の歴史好きだったが、「日本史に興味を持ち始めました」。さっそく歴史書などを読み始めたという。

 もちろん、本業のゴルフはおろそかにはしない。「かっこいい。1位の時にやめるのは勇気がある」と、強いまま引退するオチョアの姿に感銘を受けた。自分も悔いなく、第2の人生を歩み出したい…。全米女子オープンなど海外メジャー優勝という目標達成へ、気持ちを強くした。

 この日のプロアマ戦は、大雨と強風の影響で9ホールに短縮。「途中でおなかが痛くなって…」というほどの寒さだったが、ホールアウト後、表彰式までの約1時間を有効活用。宿舎に戻り、温泉に入り体を温めた。「今年は体調面を気を付ける。自分の体を一番に考えてプレーする」と今季初優勝へ向け体調を整えた。30歳まではあと7年。目標を目指し、まずは自らの輝けるゴルフの歴史をつくっていく。【阿部健吾】