<男子ゴルフ:中日クラウンズ>◇2日目◇27日◇愛知・名古屋GC和合C(6545ヤード、パー70)◇賞金総額1億2000万円(優勝2400万円)

 河井博大(40=フリー)が7バーディー、2ボギーの65をマークし、通算3アンダー137の3位に浮上した。オフに尾崎将司(65)の自宅で長期合宿を行った成果で、ドライバーの飛距離がアップ。「2勝目を挙げてこそ本物」との激励も受け、昨年の日本プロに続くツアー2勝目へ向けて、首位を走るスティーブン・コンラン(45)を6打差で追う。

 一昨年「58」をマークした石川をほうふつとさせるバーディーラッシュだった。河井は1番パー4でいきなりバーディーを挙げると、2、3番と1・5メートル前後につけ、さらにバーディーを重ねた。「和合は簡単にプレーさせてくれない。丁寧にやることがバーディーにつながった」。6番パー4でも30センチにつけ、続く7番もバーディー。前半だけで5つスコアを伸ばした。

 昨年日本プロでツアー初優勝。その後もコンスタントに上位に顔を出し、賞金ランク14位と躍進した。さらなる飛躍のために、師匠の田中秀道の教えを仰ぐ一方で、オフには尾崎将司の門もたたいた。尾崎の自宅での合計1カ月以上の長期合宿で、技術、体力両面のノウハウを注入された。

 精神的な「カツ」も効いている。合宿の夕食の席でのことだ。

 尾崎

 日本プロはなんだ。グリーン外からパターでポコポコ入れて。あんなの認めん。だいたい1度目の優勝は神様が人生に1度みんなにくれるチャンス。2度目の優勝をしてこそ本物。次勝ったら祝ってやる。

 河井は「あれで勝ちたい気持ちがたぎりだした」と振り返る。開幕2戦こそ、オフの合宿の成果を出そうと思うあまり、結果が出なかった。田中から「去年つくったスタイルも大事にした方がいい」とアドバイスされたことで、自分のスタイルと“ジャンボ流”がうまく融合。ドライバーの飛距離も「平均で7、8ヤード伸びた」という。

 今大会は歴代最多の優勝5回、ベストスコア20アンダーと、尾崎が記録をいくつも保持する大会。ジャンボゆかりの地で、河井がジャンボを認めさせるツアー2勝目を挙げる。【塩畑大輔】