男子ゴルフの池田勇太(26=日清食品)が、11月1日開幕の世界ゴルフ選手権シリーズ今季最終戦、HSBC選手権(中国広東省・ミッションヒルズGC)に出場することが15日、分かった。今季日本プロ優勝で出場権を得た谷口が、すでに欠場の意向を大会側に通知。このため同日付で出場権がない選手の中で国内賞金ランク最上位の池田に、出場権がめぐってきた。

 池田は先週の日本オープン開幕前には、関係者から出場の可能性があることを聞いていた。昨季日本シリーズJT杯優勝で出場権を持つ藤田に次ぐ、賞金ランク2位を守れば、出場できるという条件も把握。そのこともあり、最終日に嘔吐やめまいなどにさいなまれながらも棄権せず、粘りのゴルフで10位に入った。

 HSBC選手権は海外メジャー4大会覇者や、米ツアー、欧州ツアー各大会の勝者がそろって出場。「アジア版海外メジャー」と呼ばれるほど、レベルが高い大会だ。そのため得られる世界ランキングのポイントも、国内ツアー戦と比べ、昨年度実績で約3倍。活躍すれば、一気に世界ランクを上げることができる。

 15日発表の最新世界ランクで89位にランクされた池田は、HSBC選手権翌週のバークレイズシンガポールオープンにも続けて出場する。高額賞金が準備されるこちらにもハイレベルな選手がそろうため、2週続けての世界ランクポイント荒稼ぎも期待される。来季の海外メジャーに続けて出場するため、まずはマスターズ出場圏内の世界ランク50位以内が目標。たった2週で、こんなに順位が上がっちゃって悪いな-。そんな「どや顔凱旋」を目指し、世界のトップと渡り合う。

 ◆HSBC選手権

 05年創設の欧州ツアー戦。09年から世界ゴルフ選手権シリーズに組み込まれた。賞金総額700万ドル(約5億6000万円)優勝賞金120万ドル(約9600万円)。昨年はマーティン・カイマーが優勝。国内ツアーで池田のほかに出場権を持っているのは藤田寛之(11年日本シリーズJT杯優勝)高山忠洋(11年カシオワールドオープン優勝)武藤俊憲(11年ダンロップフェニックス優勝)。今週のブリヂストンオープン優勝者も出場権を得られる。