“オレ流対決”でメジャーを盛り上げる!

 石川遼(21=カシオ計算機)が17日、茨城・宍戸ヒルズCC西Cで20日に開幕する国内メジャー、ツアー選手権宍戸に向け、会場で練習ラウンドを行った。さっそく米ツアー仕込みの多彩な球筋を披露。全米オープン選手権で10位に入った、同い年の松山英樹(21)との優勝争いにも意欲をみせた。

 4番パー4。石川は3番ウッドを手にすると、バチンとたたきつけるような音とともに、超低空フェードを放った。うなりを上げるボールは、バックスピンで高さと方向性を保ちながら、フェアウエーをなぞるように飛んだ。「最後に出た2年前とは、別なゴルファーとしてプレーする感じ。当時は高いストレートかドローしか打てなかったですから」とうなずいた。

 練習場に戻ると、今度は低く出てバックスピンで伸びていくドローという、難易度の高いショットを繰り返しテスト。ハイレベルな米ツアーでもまれて身につけた、多彩な球筋を披露した。「だましだましフェードを打っていたころより、引き出しは増えた。ここは米ツアーと比べても難しいコース。自分がどれだけ成長できているか、バロメーターになる」とスポット参戦の理由も語った。

 同い年の松山が全米オープンで10位の大活躍。石川は「コースがどこであれ、あのメンバーで10位はすごい」とたたえた。松山のプロ転向後初の“競演”へ「ぜひ決勝ラウンドを一緒に回りたい。英樹は英樹なり、僕は僕なりと、違う攻め方をする2人の優勝争いは面白いと思う。大会を盛り上げたい」と意気込んだ。

 渡米直後よりも質量ともにアップしたトレーニングで体は引き締まった。インナーマッスルの増強ぶりは、エックス線写真をみた主治医を驚かせたほどだ。今大会からは1インチも伸ばした長尺ドライバーを投入し、飛距離アップもはかる。ひと回りもふた回りも大きくなった石川が、松山とともにメジャーを沸かせる。