<女子ゴルフ:アース・モンダミン・カップ>◇第1日◇27日◇千葉・カメリアヒルズCC(6516ヤード、パー72)◇賞金総額1億4000万円(優勝賞金2520万円)

 ツアー150戦目の辻村明須香(30=IDEC)が6バーディー、1ボギーの5アンダー、67で回り、自身2度目の2位発進した。今季はプロ入り11年目。シード入りなしで未勝利だが、今季からコーチに転身した同期の赤堀奈々の教えで、パッティングに開眼した。今季3勝目を狙う比嘉真美子(19=フリー)が、8アンダーで首位に立った。

 「パターが良かった」。11年NEC軽井沢72以来の2位発進に、辻村は笑顔を見せた。インから出て11番でボギーが先行したが、12番で25メートルのバーディーパットを沈めて勢いに乗った。14番で5メートル、18番ではカラーから10メートル、アウトでも3番で20ヤードをチップイン、4番と8番で3メートルが決まった。赤堀に月曜、水曜、そしてこの日朝にパットを習った。「今まで打ち出しに気を使っていた。それがカップの入り口から1メートルくらいを意識してラインを作るように言われた。リズムも良くなった」と振り返った。

 アマ時代に実績を残し、170センチの長身と女優並みのルックスで「アスミン」の愛称で人気を集めた辻村だが昨年、三十路(みそじ)に入った。「年も年だし、体調も良くない。昨季でやめることを考えました」。シーズン後の最終予選会で11位に入り、今季ほぼ全試合の出場権を確保して「今、頑張らないと、第2の人生もうまくいかないと思った」と出直しを誓った。好発進にも「頑張ろうというより、教えてもらったことを最後まで出来れば」と慎重。悩む辻村を「あと10年やりなさい」と激励した赤堀は「むちゃくちゃうれしいです。頑張って欲しいですね」とエールを送った。【小谷野俊哉】

 ◆辻村明須香(つじむら・あすか)1982年(昭57)11月28日、福岡県田川市生まれ。3歳でゴルフを始める。00年日刊アマ全日本女子優勝。01年九州ゴルフ専門学校卒。03年8月プロテスト合格。07年ダイキン・オーキッド・レディース2位。12年は415万1000円で賞金ランク94位。昨季の最終予選会11位。170センチ、56キロ。