<アマゴルフ:日本アマチュア選手権>◇第3日◇11日◇埼玉・東京GC(6886ヤード、パー70)

 東北福祉大旋風が吹き荒れた。2年の佐藤大平(20=神有CC)が1、2回戦を突破して自己最高のベスト8に進出した。18日開幕の全英オープンに出場する主将の松山英樹(21)から「次はお前が引っ張っていけ」と命じられ、次期エースの自覚を胸に優勝を目指す。初出場の1年、松本将汰(18)も大逆転で8強に勝ち上がった。

 佐藤が「ポスト松山」に名乗りを上げた。1回戦で、前回準優勝の比嘉一貴(日本パブリック協会)に競り勝った。3度アップを奪い、そのたびに戻された。だが15番で1アップとすると、最終18番も奪って2アップとし、とどめを刺した。昨年の1回戦で敗れた相手に雪辱。「2回も負けるわけには、いきませんからね」と笑顔を見せた。

 2回戦は気温35度を超える酷暑の中、河田丈一郎(開志学園高2年)を相手に3番から4連続アップ。10番、11番、13番も奪って7アンド5で圧勝。「最後のホールは、ショットの度に左足のふくらはぎがつった。キャディーも僕も限界でした。早く決められて良かった」と振り返った。

 4月に松山がプロ入り。「これからはお前と古田で引っ張っていけ」と言い渡された。東北福祉大から今大会は14人が出場。3年の古田幸希(十和田国際CC)は1回戦負けしたが、佐藤と松本が8強入りを果たした。「松山さんがプロで頑張っているから、こっちも頑張らないといけない。全英の前にいい知らせを届けたい」。

 過去に東北福祉大在学中に日本アマに優勝したのは星野英正が96、98、99年の3回、宮里優作が01年、小林伸太郎が07年。佐藤は「4人目を目指して頑張ります」と、松山も出来なかった日本アマ制覇に照準を合わせた。【小谷野俊哉】