3月に欧州ツアーで初優勝した中島啓太(23=フリー)が4バーディー、ノーボギーの66をマークし、首位と1打差の4アンダーで暫定6位につけた。プレーを完了した中では吉田泰基、池村寛世、清水大成、ヤニク・パウル(ドイツ)が5アンダーの65をマーク。長野泰雅も11ホールを終え、5アンダーで暫定首位。欧州ツアーと日本ツアーの共催。濃霧のためスタートが2時間50分遅れ、日没サスペンデッドとなって72選手が競技を終えられなかった。

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中島が欧州ツアー初優勝からの出場大会2連勝へ好発進し「ボギーなしで回れて良かった」と白い歯をのぞかせた。

「四つバーディーがあったが、二つのパーに価値がある」と語った。インスタートの11番(パー4)で第1打を左の林に入れ、第2打は出しただけ。だが、残り180ヤードの第3打をピン2・5メートルに付けてパーを拾うと「流れに乗れた」という。

17、18番は連続バーディー。3番で伸ばした後半は5番で7メートルのパーパットをねじ込み、ピンチをしのいだ。「目の前の一打にコミットする」と自分に言い聞かせ、集中力を高めているという。

オフから精力的に筋力トレーニングに取り組んだ。昨年に比べて飛距離は約10ヤード伸びたといい、豪快なショットが目を引く。試合後は欧州ツアーの公式インタビューに英語で答え、コース内外での成長を感じさせた。

世界ランキングは松山英樹に次ぐ日本勢2番手の77位でパリ五輪日本代表入りへ近づく。「五輪に出たい。全試合で上位を目指して頑張る」。飛躍を続ける先に大舞台を見据えている。