体操男子日本の加藤凌平(22=順大)が冷や汗をかいた。世界選手権(23日開幕、グラスゴー)の直前合宿地となるパリへ出発するはずが、13日午前の羽田空港で気まずそうに顔を赤くする姿があった。

 「パスポートを忘れてしまって…」。寮の自室で荷物の入れ替えをしている時、わざわざパスポートを入れたバッグを置いてきてしまった。本人も誰かに持ってきてもらえるように手配したが、時間も厳しく、結論は便の変更。午後に成田空港から1人で飛ぶことになった。「周りの方に迷惑をかけてしまって」と恐縮しきりのイケメンは、搭乗ゲートで内村航平ら仲間とお別れ。恥ずかしさを隠すためか、敬礼ポーズで見送った。

 8月に左足首の靱帯(じんたい)を損傷し、万全とでない体調面に加え、まさかの人生初失態。「不安要素に、さらにマイナスですよね」と肩を落としたが、報道陣から「マイナス×マイナスはプラス」と指摘されると、「それはいいですね!」と少し顔を上げていた。