<フィギュアスケート:全日本選手権>◇24日◇大阪なみはやドーム◇女子SP

 イブの氷上にカナコスマイルが広がった。17歳の村上佳菜子(中京大中京高)が、出だしの2連続3回転トーループを成功させるなどノーミスで首位発進。「自信はあったので元気よく思い切りいこうと。60点いったらいいと思っていたので、65点超えてビックリ」。右手で小さくガッツポーズし「(山田コーチに)やっと褒められました」とニッコリ笑った。

 うっかりミスで出場の危機だった。「トラブルがあって、演技よりそっちが気になって…何かは恥ずかしくて言えませんけど」と頬を赤らめた。関係者によればコスチュームを宿舎に忘れ、会場に届いたのは滑走前練習の直前。それでも今季SP自己ベストの高得点で、初優勝へ1歩近づいた。指にはSPとフリーの衣装に合わせた紫と青のネイル。大人の階段上る高校2年生は「今は自信を持って滑られる。今日の勢いを出せればいいかな」と新女王へ駆け上がる意気込みだ。