大相撲の野球賭博事件で、警視庁組織犯罪対策3課は1日、賭博の胴元との仲介役とされた阿武松部屋の元力士(35)から現金600万円を脅し取ったとして、恐喝の疑いで、元力士古市満朝容疑者(38)=恐喝罪で起訴=を再逮捕、福岡市や関西を拠点とする指定暴力団山口組傘下の組員3人を新たに逮捕した。

 新たに逮捕された3人は、山口組系幹部の安田善彦容疑者(45=福岡市南区)のほか、同組系幹部の自称万谷里弘容疑者(37=大阪府岸和田市)と、組員の田原勝仁容疑者(34=奈良県橿原市)。組対3課によると、4人はいずれも容疑を否認している。

 暴力団の関与が取りざたされた角界の野球賭博をめぐり、組員が立件されたのは初めて。組対3課は胴元の特定など野球賭博の全容解明も目指す。