知内のプロ注目の147キロ左腕、坂本拓己(3年)が6回5安打8奪三振無失点の好投でコールド勝ちに貢献した。今夏、地区3戦15イニング22奪三振無失点。春の大会後、練習試合含め実戦24イニング無失点と好調で「春までは速い変化球だけでタイミングを合わせられたが、緩いカーブを効果的に使えるようになった」と成長を口にした。NPB5球団のスカウトが視察。「目標はプロだが、まずは高校野球でしっかり結果を出すことが大事」と気を引き締めた。

○…函館大有斗主将の工藤壮翔(たけと)二塁手(3年)が、0-9の7回2死二塁から意地の左前適時打を放った。次打者が右飛に倒れコールド負けが決まると、天を仰ぎ涙した。春季地区予選敗退後、古溝克之監督(58)が退任し、片口伸之部長(42)に監督交代。夏の大会直前で動揺もある中、代表決定戦まで進出した工藤は「監督交代後、期間は短かったが打撃も守備も濃い練習をやることができた。達成感はある」と胸を張った。

▽1回2/3 8失点降板の函館大有斗エース石岡流音(りゅうと、3年) (小学生時代チームメートの知内・馬躰光瑛に先制打を打たれ)前日にラインで「お互い頑張ろう」と誓い合った。相手がすごかった。甲子園まで行ってほしい。

▽函館大有斗・片口伸之監督(42) 大変な状況の中、3年生はよくここまで頑張ってくれた。(監督交代後)1カ月ちょっとの間だが心を通わせながらやってきた。力を出させられなかったのは監督のせい。