作新学院(栃木)の小針崇宏監督(43)が8月の練習中に1年生部員約20人に約1時間正座をさせる不適切指導を行ったとして野球部の指導をから外れていることが25日、同校への取材で分かった。

日本高野連に寄せられた匿名の投書を通じて発覚した。小針監督らに事実関係を確認した上で学校側は時代に合わない不適切な指導が行われたとし、同高野連の判断に沿って同監督への対応を考えるとした。

同校によると、1年生部員約20人が約1時間正座をさせられる事案があったのは8月20日午前9時ごろ。当時2年生が甲子園中継を視聴するため離れており、1年生のみでグラウンド整備や練習準備を進めていた。小針監督は1年生たちの整備作業の遅さや散漫さ、さらにグラウンドにボールが放置されているなど集中力の欠如がうかがえたことから、気持ちの緩みを引き締める目的でベンチ横に集めた上で、「いったんここで座ろう」と、土のグラウンド上で正座を促した。感情をむき出しに怒声を浴びせるようなことはなく、道具を扱う姿勢や行動の甘さについて4、5分程度にわたり諭すような口ぶりで指導したという。その後は「自分たちで今後の改善策を話し合いなさい」と指示を出して場を離れ、1年生で話し合いをするように指示を出して離れたところから見ていたという。

学校側は「(小針監督が)『足を崩して楽な姿勢で話し合っていい』と言い忘れてしまい、結果として生徒たちは楽な姿勢に崩してよいか判断できなかった。生徒間のミーティングの間も正座を維持したままとなり、約1時間近く正座が継続する事態となりました」と説明。しばらくして甲子園中継を見終わった2年生部員たちがグラウンドに現れ、2年生の指示で正座が解かれたという。学校側は「長時間の正座になった場合は身体的な苦痛を伴うということで、今の時代では不適切な指導に分類される。学校としても重く受け止め、開催されている秋の県大会についても監督は交代して臨んでいます」と説明した。

小針監督の不適切な指導は昨年に続き2度目。昨年5月下旬の練習では、送球を受ける際の手の感覚をつかんでもらおうと部員1人に素手で捕球させたところ、右手の指2カ所を骨折する全治1カ月から2カ月の重傷を負わせた。この報告を受けた同校は小針監督、野球部長、コーチの計3人を厳重注意とし、さらに小針監督を部活動の指導停止処分とした。同年夏の栃木大会の監督からも外れていたが、今年の4月に監督に復帰していた。