日刊スポーツ・MLB専属カメラマンの菅敏(すが・さとし)カメラマン(通称カンビン)が、今シーズンもドジャース大谷翔平を密着取材。彼の「魅せる」特別な瞬間や表情を、選りすぐりの写真とともにその舞台裏を語る。
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大谷翔平さんは、本当にワンちゃんが好きなんですね。
3月29日、本拠地ドジャースタジアムでの試合前。この日、大谷さんは約1カ月ぶりのブルペン投球でした。
外野でキャッチボールを終えた大谷さんは、そのままブルペンへ向かうかと思いきや、スタンドの方へ歩き出します。向かった先には、最前列で身を乗り出していたワンちゃんと警備員さんの姿が。おそらく警備員さんは巡回中だったのでしょう。大谷さんは警備員さんと言葉を交わした後、大きなワンちゃんの首元をなでなで。そして、差し出されたワンちゃんの手を握ると、上下にシェイクシェイクと“握手”していました。ワンちゃんも嬉しそうな表情です。
その後、ブルペンに入って投球練習開始。何球か投げたところで、私のファインダーの左上に茶色いモフモフが映り込みます。ブルペン上のスタンドにもワンちゃんが! ファンの方が連れてきたのでしょうか。大谷さん、気づくかな?と思いながらシャッターを切ります。どちらにピントを合わせるべきか――大谷さんか、それともワンちゃんか。
以前なら、大谷さんの投球に集中して撮っていたかもしれません。でも、最近は「このワンちゃん、大谷さんに気づいてもらえるかな?」とか、「もしデコピンがいたら、どんな絡み方をするだろう?」なんてことまで考えながら撮影するようになりました。それほど、大谷さんとワンちゃんたちの微笑ましいやりとりが、私の記憶にも刻まれているのかもしれません。
結局、このワンちゃんは気持ちよさそうに眠ってしまい、大谷さんがクラブハウスへ戻る頃にも起きませんでした。でも、もし起きていたら――きっとなでてもらえていたはず!【カメラマン・菅敏】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「カンビンのWEEKLY SHO!Time!!」)





