オークランドにベースボールチームが戻ってくる。現地11月28日、パイオニア・ベースボール・リーグ(PBL)がオークランドに拡張チーム、オークランド・ボーラーズを発足させると発表したのだ。

現在オークランドに本拠を置くMLBアスレチックスは長年にわたる新スタジアム建設交渉が頓挫し、ラスベガス移転を志向。11月16日のオーナー会議で移転が全会一致で承認されていた。

カリフォルニア州北部のベイエリア東岸(イーストベイ)に位置するオークランドではメジャープロスポーツチームの流出が続いている。プロバスケットボールNBAのゴールデンステート・ウォリアーズは対岸のサンフランシスコ、チェイス・センターに移転。プロアメリカンフットボールNFLのレイダーズもやはりラスベガスに移転済みだ。さらにMLBアスレチックスもシンシティと呼ばれるラスベガスに移転してしまうこととなったのである。

そんなオークランドにロッキー山脈地域を本拠とする独立リーグのPBLが新たに計画されている「パシフィック・ウエスト地区」の最初のチームとしてボーラーズを設立するというのだ。オークランドとイーストベイ地域に関係する50人近くの投資家から200万ドルの初期資金を得たとしている。アスレチックスは「A’s」と呼ばれるのに対し、ボーラーズは「B’s」と呼ばれる見込みだ。アスレチックスと同じ緑とゴールドをチームカラーとするという。

PBLはMLBによる2020年のマイナーリーグ再編後、MLBのマイナーリーグシステムから分離されたが、MLBとパートナー関係を維持しており、MLBの新ルール導入実験の場として機能していることで知られている。

設立発表で、共同設立者のポール・フリードマンは「ベースボールはこの国に深く根ざしたスポーツであり、イーストベイには豊かな遺産がある。だからこそ、オークランドB’sでは、その遺産と地域社会に敬意を払うことを約束するチームを作るつもりです」と語っている。

さらにボーラーズはベースボール運営部門の上級副社長にドン・ワカマツが、マイカ・フランクリンが監督に就任することも発表した。ワカマツはオークランドのレイニー大学でプレーし、マリナーズでは日系アメリカ人、アジア系アメリカ人として初のMLB監督に就任したことでも知られる。またフランクリンはサンフランシスコ出身で、選手とコーチで17年間のプロ経験を持つ。フランクリンは「誇り高きベイエリア出身者として、オークランド・ボーラーズの監督に就任することは、私にとって非常に名誉なことです。このチャンスは野球だけのものではなく、ベイエリアの野球コミュニティと遺産を称えるものです」とコメントしている。

ボーラーズはアスレチックス移転で失意の地元ファンの誇りを取り戻す存在へと成長するだろうか。