ダル、カブス入りへ大きく前進-。

 ドジャースからフリーエージェント(FA)となっているダルビッシュ有投手(31)が18日(日本時間19日)、カブスと直接交渉を行った。

 セオ・エプスタイン社長、ジェド・ホイヤーGMらフロント首脳陣がこの日午後、ダルビッシュの自宅があるテキサス州ダラスに到着。

 ダルビッシュも自身のツイッターで交渉したことを明かした。条件面などの詳細については不明だが、昨季世界一のカ軍入りが秒読み段階に入ったとみられる。

 先発投手陣の補強を進めるカブスは、やはり本気度十分だった。この日午後、エプスタイン社長、ホイヤーGMらフロント首脳陣がダラス入りし、ダルビッシュ、代理人らと直接交渉を行った。通常、移籍交渉は極秘で行われるもの。ところが、ダルビッシュ自身がツイッターで3時間半にわたるカブスとの交渉を報告するなど、順調に交渉が進んだ末の「蜜月関係」は明白だった。

 「今日は、報道にもあったようにカブスの方達とミーティングしてきました。非常にいいミーティングでした。ただ、質問が多かった分、発言の機会が多く、かなり脳を使ったためここ10年で一番疲れたんじゃないかってぐらい疲れました(中略)」。ツイッターの文面から、友好的な関係が伝わってくる。

 カ軍の動きは、素早かった。現時点でレスター、ヘンドリックス、キンタナのほか、今オフ補強したチャットウッドの先発4人を確保した一方で、一時有力視されていたアレックス・コブ(30=レイズFA)との折衝も進めていた。もっとも、年俸2000万ドル(約23億円)を要求するコブとの交渉がウインターミーティング中に難航。コブを獲得する場合、来季のドラフト上位指名権を失うことで暗礁に乗り上げたこともあり、今オフFA市場で最高ランクのダルビッシュ獲得へ方向転換していた。

 これまで代理人との間で水面下での下交渉を進めてきたのに対し、カ軍首脳陣の「直接出馬」は、交渉の最終段階をも意味する。カ軍のほか、ツインズ、アストロズなども興味を示しているものの、単年2500万ドル(約28億円)、5年~6年の複数年契約が見込まれる条件面でも、カ軍の圧倒的な優位は動かない。

 カ軍はダルビッシュに対し、慣れ親しんだ背番号「11」も用意。常に世界一を狙える戦力を備え、資金力も豊富なカ軍が直接交渉に臨んだことで急展開する可能性は大きい。クリスマス休暇前にも、ダルビッシュの新天地が決まることになりそうだ。