カブスとの契約満了でフリーエージェント(FA)になっている上原浩治投手(42)が12月31日、都内のグラウンドで“練習納め”をした。「いやぁ~、今年の最後の練習が終わりや!」と振り返ったが「でも明日は“練習始め”になるんやなぁ」と苦笑い。例年、正月は大阪の実家に帰り、ランニングなどのトレーニングはしているが、今年は80メートル間隔の遠投やウエートトレーニングを行う本格的な自主トレを継続。文字通り“正月返上”で準備を整えることになった。

 小雪がぱらつく中でも、この男の執念は冷え込まない。約3時間の練習に妥協なし。20メートルの距離からは、キャッチボールというより投球練習さながらのピッチングを披露。「もう、(年末には)キャッチボール相手を座らせて投げてる。マウンドの傾斜がないだけ。いつでもブルペンに入れるよ」と順調な調整ぶりを証言。昨季後半に背中を痛めたが「もう、とっくに大丈夫。寒いし、下半身が飛ばないように気をつけているだけ」と話した。

 今季は節目となるメジャー10年目。所属先は1月中旬以降に決まる見込みだが「いつ決まるかはまったく分からない。俺みたいな小物は待つしかない(笑い)。果報は寝て待てじゃなく、練習して待っているよ」と笑顔。今後も週5日のペースで、自主トレを行う予定。ベテラン投手の執念は、みじんの陰りもなかった。