ヤンキースで長年エースを務めた左腕CC・サバシア投手(38)が今季限りで引退を決め、16日に会見を行うと米メディアが報じた。01年にインディアンスでデビューしたサバシアは、1年目でいきなり17勝5敗を挙げ、新人王争いでイチロー(マリナーズ)の次点の得票2位。09年にヤ軍に移籍し、2年連続最多勝に輝くなど絶対的エースに君臨し続け、昨季まで現役2位の246勝(153敗)、同1位の2986奪三振をマークしている。

ヤ軍で12年から3年間同僚だった黒田博樹氏(44)も当時「CCくらいのピッチャーがいるというのはチームにとってすごく大きなこと」と信頼を寄せていた。クラブハウスでは、乱雑なロッカーの前でゲームをやりながらくつろぐ姿がよく見かけられ、ストイックな雰囲気はなかったが、ときおりジョークで周囲を笑わせ、一目置かれると同時に誰からも慕われる存在だった。

しかし平均150キロ以上あった球速は13年頃から急激に落ち、14~16年は不振に苦しんだ。14年には太りすぎを気にしてダイエットした結果激やせ。16年のシーズン前にはアルコール依存症に悩み本格的な治療を受けなければならないほどだった。それでもすべての逆境を克服し、本格派から見事な技巧派に生まれ変わり、17年は14勝5敗と復活。今季1年契約で残留したが、オフに心臓付近の手術を受けており、健康不安を抱えキャンプに入っていた。