マリナーズ菊池雄星投手(29)が好投をみせたが、今季4勝目はならなかった。7回を3安打3四球の無失点。2回以降、毎回の6三振を奪い、被安打3のうち外野へ運ばれたのは1本のみ。安定感ある投球をみせ、勝利投手の権利を持ってマウンドを譲った。しかし3点リードの9回に3番手のモンテロが2死走者なしから3失点。同点に追いつかれ、勝敗は付かなかった。チームは延長10回、タイブレークの末、サヨナラ負けを喫した。

菊池は、立ち上がりは足元を気にそぶりを見せるなど、やや制球が乱れた。1回、先頭打者にいきなり四球。しかし1死から3番J・ラミレスを内角低めへのカットボールで三ゴロ併殺打に仕留めた。2回は先頭の内野安打に悪送球も絡み、無死二塁。その後の四球も絡んで2死二、三塁としたが、続くミラーを外角高め98・2マイル(約158キロ)の直球で空振り三振に仕留めて無失点で切り抜けた。

マ軍打線は3回までに3点を挙げて援護。菊池は尻上がりに調子を上げ、5回は9球、6回は11球、7回は10球で抑えた。今シーズン12度目のマウンドで9度目のクオリティースタート(QS=投球6回以上、自責点3以下)を達成。先発の仕事を果たした。

前回5日のエンゼルス戦では右膝に打球を受けて緊急降板。「右膝打撲」の診断を受けた。幸い軽症で、中6日でこの日のマウンドに臨み、打撲の影響を感じさせない好投を披露した。