球団売却を突然撤回したエンゼルスについて、買収に名乗りを上げていた少なくとも3候補が史上最高額のオファーを準備していたと、24日付の米経済誌フォーブス電子版が伝えた。

これまでの球団買収は、メッツのスティーブ・コーエン・オーナー(66)が2020年に球団を買い取った際の24億2000万ドル(約3150億円)が史上最高額。同記事は、エンゼルスの買収を目指した少なくとも3候補がこれを超える額を準備しており、球界では最終的には買収額が30億ドル(約3900億円)に達するだろうとの見方も出ていたと伝えた。

3候補のうちの1人は日本人で、いずれも十分な資金力があったという。またこのうち1人はすでに建築会社を雇い、築57年の本拠地エンゼルスタジアムを訪れて改修工事計画の見積もりを立てるところまで進めていたという。球場のネーミングライツ契約や球場周辺の開発でさらに球団の価値が高まると見積もっていた候補もいたという。

エンゼルスは、アート・モレノ・オーナー(76)が昨夏、球団売却を模索すると発表し手続きを進めていたが、23日に突然、売却中止を発表。同オーナー下で8年連続ポストシーズン進出を逃していることもあり、新オーナーに期待していたファンからは失望の声が上がった。同記事は「モレノ・オーナーにとって最大のチャレンジは、スーパースターの大谷翔平投手(28)をどうするかということだ」としている。