ナショナルズの先発右腕スティーブン・ストラスバーグ(34)が重度の神経損傷で2度と復帰できない可能性があると、3日付のワシントン・ポスト電子版が伝えた。昨年6月からケガで離脱しており、復帰に向けて今年2月に投球練習を再開したが、首や肩に神経の痛みが発症した。2021年7月に胸郭出口症候群の手術を受けており、そのときと同じ痛みだという。

下半身の状態を維持するトレーニングを継続しようとしたが、右半身に痛みやうずき、しびれの感覚が出続け、リハビリ続行が困難な状態。1カ月以上前からすべてのトレーニングや運動を中止しているという。21年の手術の際には、肋骨(ろっこつ)と首の筋肉を削っており、術後には右手がしびれて耐えられないほどの後遺症が出ていたという。本人は体を休めて症状が回復すればまた復帰を目指したい意思があるものの、その可能性は厳しいとみられている。契約は26年まで残っている。

ストラスバーグは09年にドラフト全体1位指名で当時の史上最高額となる1510万ドル(約20億4000万円)でナショナルズと契約。19年には18勝6敗でリーグ最多勝のタイトルに輝き、ワールドシリーズMVPとなってチームの世界一に貢献した。だが20年以降ここまでわずか8試合の登板にとどまっている。