自己最速タイの剛速球で元3冠王らをねじ伏せた。アスレチックス藤浪晋太郎投手(29)が4日(日本時間5日)、敵地タイガース戦に登板。

1回を3者連続空振り三振の快投で、4試合連続無失点。直後に打線が勝ち越して、チームハーラー独走の5勝目(7敗)を挙げた。

ベンチから信頼されている証しだった。藤浪は3番手で、両軍無得点で迎えた9回の緊迫した場面を任された。米国では新人とはいえ、これまで幾度となく、重圧のかかる超満員の甲子園を経験。表情ひとつ変えず、屈強な相手めがけて腕を振った。5番ロジャース、代打マッキンストリーをいずれも速球で空振り三振。12年3冠王のカブレラには自身最速タイの102・1マイル(約164・4キロ)を勝負球に、すべて100・7マイル(約162キロ)超えの速球で3球三振に仕留め、拳を握った。全12球中、ストレート系が11球。ストライクゾーン内の速球で、けれん味なく、力勝負を挑んだ結果だった。

流れを呼んだ直後、延長10回のタイブレークから打線が1点を勝ち越し。5月12日以降、救援だけで5勝を挙げる勝ち運が光る。その間、15年に動作解析のスタッツキャストが導入されて以降、日本人メジャーでは藤浪しかマークしていない102マイル(約164キロ)超えを4球計測。快速球を切り札にして、開幕以降の苦悩から、徐々に光が差してきたことも間違いない。

今年1月の入団会見で、藤浪は自らへのこだわりを口にした。「思い切ってプレーするところは失いたくないです」。小手先ではなく、真っ向勝負。本来のスタイルを取り戻した背中に、たくましさと確かな自信が漂い始めた。

▼藤浪の5勝は阪神からメジャー移籍した投手で年間最多。これまでの最多は藪恵壹が05年にアスレチックスで挙げた4勝。なお、通算最多勝利は藪の7勝で、藤浪は更新の可能性が高い。なお藪、そしてここまでの藤浪とも、白星はすべて救援でのもの。

【動画】藤浪晋太郎の“火を噴く”剛速球 100マイル超え連発! 3者連続空振り三振!