日本ハムからポスティング制度を利用して米移籍を目指としていた上沢直之投手(29)がレイズとマイナー契約で合意したと11日(日本時間12日)、球団が発表した。正式発表は、日本時間同日の午前7時の交渉期限の約4時間後だった。マイナー契約で、メジャーのキャンプに招待選手として参加することが決まった。

レイズ広報の公式X(旧ツイッター)は、上沢のコメントを英語で発表。

「レイズの球団組織に入ることに興奮しています。MLBでのキャリアをスタートする機会をもらい、感謝しています。レイズでプレーすることを決めたのは、球団が投手育成に関してこれまでの素晴らしい成功をおさめてきたたことに魅力を感じたからです」と喜びを語った。

上沢に対しては、交渉解禁後、レイズのほか、オリオールズ、エンゼルスなど複数球団が興味を示していた。

身長187センチの均整のとれた長身から投げ下ろす伸びのある直球と、多彩な変化球が武器。自身初の2桁勝利を挙げた18年には、高速フォークボールで活躍した。昨年12月に渡米。米カリフォルニア州を拠点に自主トレを続けながら、オファーを待っていた。

◆上沢直之(うわさわ・なおゆき)1994年(平6)2月6日、千葉県松戸市生まれ。専大松戸では甲子園出場なし。11年ドラフト6位で日本ハム入団。3年目の14年、4月2日ソフトバンク戦で初登板初先発で初勝利。18年に自身初の2桁勝利を挙げた。18、21、23年に球宴出場。今季は24試合に先発し9勝9敗、防御率2・96も、オリックス山本を上回るリーグ最多の170回を投げた。今季推定年俸1億7000万円。187センチ、88キロ。右投げ右打ち。

◆ポスティングシステムを利用した日本人選手 00年イチロー(オリックス)が最初で、今年の山本、今永、上沢を含めて33人いる(大塚と三井は2度申請)。そのうち日本ハムからは05年入来、11年ダルッビッシュ、17年大谷、20年有原、20年西川に続き6人目。ダルビッシュはレンジャーズ、大谷はエンゼルス、有原はレンジャーズと契約したが、入来と西川は不成立。入来は自由契約となって退団後にメッツと契約し、西川は21年も日本ハムでプレーした。